しあわせグルマ

Aston Martin Rapide S
×arcana izu

Aston Martin Rapide S×arcana  izu

しあわせグルマ

Aston Martin Rapide S×arcana izu (1/2)

※本特集は2015年7月号で掲載した企画の抜粋です。

派手ではないけれど、使い込むほどにじんわりと旨味が出てくるような感覚。
それって大人にならないと、わからない世界ですよね。今月は、その滋味ともいうべき走り心地と癒しを求めアストンマーティンに乗って新緑が眩しい渓流沿いの宿「アルカナ イズ」へ――。
由緒正しき英国車と和にこだわるオーベルジュが醸し出す、絶妙なギャップを堪能してきました。

 

中身はスゴイ、が正しいギャップの醸し方

常々、モテるために必要なことをあれやこれやと考えて、それをご紹介している小誌。そうしたなかで、いつもキーワードとして引っかかるのが“色気”というもの。しかしその本質を追求すると、形もなければお金でも買えない実に曖昧なもの。
じゃあ、どうすれば色気は手に入るのか? ひとつの方法としてはおそらく“ギャップの醸し方”にあるのではないかと。ギャップといっても見かけをド派手に飾るのではなく、あえて普通よりちょい上、くらいのレベルで装い、ライフスタイルがとってもラグジュアリーというようなスタンスが効果的。

つまり第一印象は控えめに、でも中身を知るとスゴイ!みたいなステップを踏むことで、正のギャップが生まれるのです。これが逆になると「なぁんだ」的ないささか残念なギャップになってしまうことくらい、賢明な読者のオヤジさんならおわかりかと。

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■左:バレーパーキングで到着も出発も楽チン クルマをエントランスに横付けしたら鍵を預けておまかせなバレーサービスがこちらのスタンダード。「素敵なおクルマですね」のひと言がうれしい。出発時もエンジンを暖めてスタンバイ、窓ふきもしてくれます。
■右:安心していろいろ解放されそうです 到着したのは、こんな景色に包まれた宿。すべての部屋のテラスに露天風呂が備わっており川音を聞きながら温泉を満喫できます。目の前は大自然なので安心してふたりで入浴することもできちゃいますよ。

で、今月は正のギャップを醸すにはうってつけのクルマ、アストンマーティンです。しかも2ドアのクーペボディではなく、4ドアのラピードSをチョイスしたのがキモ。ドアが4枚になることで、必要以上な意気込み感がなくなり、グッと落ち着いた雰囲気となるので、これが女性に安心感を与えるという次第。デザインも華美ではありませんが、すべてのディテールが研ぎ澄まされたものですから、自ずとその集合体が美しくないわけがない。その控えめな自己主張こそが、クルマ好きのオヤジさんにとってはたまらない。それに見かけはちょっと地味なくらいのほうが、お忍びのドライブデートにもぴったりですからね。

ということで、出かけた先は伊豆の真ん中、天城湯ヶ島にあるオーベルジュ「アルカナ イズ」です。エントランスからしてデザイン性の高い建築物であることがうかがわれますが、そこにばかり気を取られているとやられますよ。シェフが作る料理は生産者の人々と顔を会わせて選んだ、伊豆の海と山の幸をふんだんに取り入れた野菜中心のヘルシーなものばかり。お洒落なのに中身はいたって真面目という、ここでもギャップが見事に働きかけていたのでした。

 

紳士的な振る舞いが自然と出ちゃうクルマです

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ASTON MARTIN Rapide S[アストンマーティン ラピードS] 軒並み強力なライバルが存在する4ドアクーペモデルのなかでも特別な存在感を放つラピードS。セパレートされた後席はシートを倒せばラゲッジスペースが拡大されるのでお泊まりゴルフなんかにもぴったり。そうしたセダンとしてのユーティリティを実現しつつも、エレガントなデザインこそがラピードSの最大のギャップなのですよ。/全長×全幅×全高:5019×1929×1360㎜ ホイールベース:2989㎜ エンジン:5935cc V型12気筒 最高出力:560ps(411kW)/6650rpm 最大トルク: 630Nm/5500rpm 価格:2420万円〜/アストンマーティン ジャパンリミテッド(アトランティックカーズ)

 

落ち着いた見た目とは裏腹なマッチョ感

アストンマーティンは正直なところ、わかりづらいクルマ。それを明快に説明するなら“007のジェームズ・ボンドのクルマ”でしょうか。以前のフラッグシップであったDBSが『慰めの報酬』(’08 年作)に、そして往年の名車DB5が『スカイフォール』(’120年作)で登場していましたね。

作中ではマッチョなカラダをスーツに押し込めたジェームズ・ボンドが大活躍。それと同じことが、このアストンマーティン ラピードSにも言えるのです。その理由となるのがV12エンジン。これを始動させるのには、クリスタルキーをセンターコンソールのスタートボタンに差し込む必要があるのですが、それがまた儀式のようでオヤジさんの“エンスー心”を直撃。回転計が跳ね上がると同時に“ブォオン!”と唸りをあげるため、弥が上にもテンションも上がってしまう。そしてセレクターボタンをDにして、ゆったりと走り出すともの凄くジェントル。穏やかなのに見る人が見ればわかるという、通好みなデザインと相まってあたかもV12エンジンを上質なスーツで包み隠しているかのような正のギャップをもたらすのです。

そうした面がある一方で「ちょっといい音聞きたいな」なんて時は、スポーツモードを選択すると明らかにエンジンの吹け上がりが軽くなり、排気音も乾いたものへと変化。ちなみにサスペンションもスポーツモードを選べますが、少々ハードなのでデートの際にはノーマルがよろしいかと思われます。そして、ですね。もうひとつの正のギャップとなってくれそうなのが、その内装。

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英国紳士の中身はラグジュアリーでセクシー インテリアはこのように、レザーとウッドによって構成された贅沢な空間。スイッチ類の多くはアルミから削り出したパーツで、そのひんやりとした感触としっかりとした操作感がとっても心地よい。ハンドルノブはドアに格納されるスマートなデザインで、乗る際に握手をするような仕草となるのもとても英国的。

本物のウッドと削り出しのアルミパーツ、そして見えない部分にまで張られたレザーからなるインテリアは、上品にして妖艶。それは女性が見ても明らかにわかるほどの圧倒的なラグジュアリー感で、クルマに乗った瞬間から非日常の世界へと誘引。しかも助手席のシートポジションの調整スイッチが内側にあり運転席から操作できたりと、オヤジさんの仕草を自然にジェントルにしてくれる配慮があるのもうれしいところ。で、実際のところ、ラピードSでデートをすると、女性がいつにも増してキレイに見える。そういうギャップを得られるのもアストンマーティンの魅力といえましょう。

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すべてのデザインには理由があるのです ドアはアストンマーティンの特徴でもある「スワンウィング」で14度斜め上に開く仕様。この角度がドアから覗く女性の脚をもっとも美しく見せる効果があるとのこと。ダテに格好いいだけではないのですよ。

 

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真のくつろぎが得られるとっておきの宿です

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