しあわせグルマ

Porsche Macan×しょうげつ

Porsche Macan×しょうげつ

しあわせグルマ

Porsche Macan×しょうげつ (1/2)

※本特集は2015年8月号で掲載した企画の抜粋です。

正統を熟知し、それでいて常にアップデイトできるのがモテるオヤジさん。
そしてそれは音楽でも、クルマでも、宿についても、まったく同じ。基本と最新の双方が大切なのです。そんなことを考えずにはいられない今回のお泊りドライブデートでした。

 

基本と進化の双方を知るのが大切なのです

このところアナログのレコード人気が大復活。アナログをリアルタイムで楽しんだオヤジ世代だけでなく、アナログを知らなかった若者たちにも人気になっている。世界的な潮流なので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。そしてそれは喜ぶべきこと。いまは音楽をスマホで聴く機会も多いですよね。でもスマホの音楽はMP3等の圧縮音源。つまりCD等のデジタル音源を軽くしたもので、ホンモノの音を聴くことはできないのです。

またCDは、そもそもアナログに劣るという説もある。というのもCDは人間の聞こえる周波数帯だけを収録し、その上と下をカットしている。しかしアナログは可聴域以外ももれなく録音。だからアナログのほうがホンモノの音に近いともいえる。よく、アナログの音はCDよりも温かみや奥行き感がある、などといいますが、それはそういうことでもあるのです。それにアナログの面倒くささも良いのですよね。アナログはCDのようにPC等で簡便に再生できず専用機器を必須とする。しかもターンテーブルにのせて、針を下ろして、A面が終わったらB面に裏返してとか、いちいち手間がかかる。でもそれが良い。そういう手間があるからこそ真剣になる。音楽を本当に鑑賞できるのです。

ですからアナログレコードの再人気は素晴らしい朗報なのです。しかしデジタル音源の進化も見逃せない。その代表がハイレゾです。ハイレゾリューション=高解像度の意味で、CDの約6・5倍の情報量をもつ。前記したようにCDが原音を省略するのに対し、ハイレゾは原音をほぼそのままに収録。ですのでハイレゾでも本当の音楽鑑賞ができるのです。

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トンネルを抜けるとそこは―― 手入れの行き届いた緑のトンネルが宿のエントランスへと続く一本道。都会からドライブをしてこの地にたどりついてまず気がつくのはひたすらの静寂。我が耳を疑うほどです。

で、このアナログとハイレゾの話は重要なことを示唆している。アナログの復活は基本の大切さを改めて教えてくれる。スマホで音楽を聴いたり気軽な新しさばかりを追いかけていると本質を見失ってしまう、ということなどを。

一方、基本だけでは進歩がない。だからハイレゾのような最新のことも知っておく必要がある。要するに、基本と最新の双方が大切。まぁ、そういうことはいつも述べてますね。正統を熟知し、しかし常にアップデイトするのが、モテるオヤジさんである、とか。

ということで今号は、日本三名泉のひとつ下呂温泉と、発売されて間もないクルマの組み合わせ。以下、お楽しみください。

 

日本の風景や道路事情に適したクルマです

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Porsche Macan[ポルシェ マカン] 写真のような日本の原風景にもマッチするSUVでありながら都会でもお洒落に見えるのはポルシェ自身も「SUVのスポーツカー」と称する新ジャンルのモデルゆえ。そんなアップデイトされたSUVだからこそ最新にして最高なのですよ。/全長×全幅×全高:4680×1925×1625㎜ ホイールベース:2805㎜ エンジン:1984cc直列4気筒DOHCターボ 最高出力:237ps/5000~6800rpm 最大トルク:350N・m/1500~4500rpm 価格:639万円~/ポルシェ(ポルシェ カスタマーケアセンター)

 

新しいジャンルの最新のクルマなのです

そういうことで、今月は最新のクルマ。ポルシェのマカンです。マカンが最新である所以は、まずSUVであること。SUVの相変わらずの世界的大人気はご承知のとおり。オフロード4WDを祖とするSUVは、それゆえ徒花のように思われていましたが、いまやクルマ界の主流になっている。すなわち最新のクルマなのですね。

さらにはマカンがいわゆるコンパクトSUVであるのもとても重要です。というのもSUVは、しばしば「大きすぎる」と言われる。実際、SUVは7人乗りだったり大きなモデルが多いですよね。だから土地が広く道幅のあるアメリカ等では良いのですが、古くからの街並みが多く残るヨーロッパや日本等の狭い道では使い勝手がイマイチ。そのためコンパクトなSUVが次々と造られている。つまりコンパクトSUVは、最新のクルマであるSUVの、さらなる最新のものなのです。

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まさにスポーティな走りが楽しめます カイエンとほぼ同じ全幅のためシートはゆったりと座り心地が良い。ポルシェでは久々の4気筒エンジンは吹き上がりが良く、7速PDKの俊敏な変速と相まって自由自在に操れる。各種操作系の機能性や各メーターの視認性も文句なしです。

また今回選んだマカンは最もベーシックなモデルというのも特筆点。上位の「マカン ターボ」と「マカン S」が3・6ℓと3ℓのV6であるのに対して、最ベーシックの「マカン」は2ℓ直列4気筒。そういう省エネ的なところも、いまのクルマ界での最新ですよね。

さて。というマカンは、はたして2ℓ直4とは思えない力強さ。小排気量をターボによりパワーアップ、1クラスも2クラスも大きな排気量並みの性能にするのが、いまのクルマ界の大潮流。しかしマカンは、そのなかでも随一の完成度をもつ。太いトルクで軽快に俊敏に加速する。まさに1クラスも2クラスも上の走りを楽しめるのです。

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全高の低さも大きな特徴のひとつ フロントもリヤもカイエンとほぼ同じデザインですが全高が低く、見た目はどちらかといえばセダン等と近いほど。だから極端なまでの“見下ろし感”がないのも特徴です。

それと。実は、マカンのコンパクトさには秘密があるのですね。クルマ好きであればよく知るように、マカンは当初はフルサイズのカイエンの小型版とされていた。そのため「ベイビーカイエン」と呼ばれてもいました。ところが実際には、全長と全高は短く低いものの、全幅は「大きすぎる」と言われるカイエンとほぼ同じ。つまりマカンはワイド&ローのスポーティな仕様。ポルシェ自身が“SUVのスポーツカー”と称してもいるのですから。

というようにマカンは、独特のジャンルのモデル。まさしく最新のクルマなのですよ。

 

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高台という立地を生かした静寂の宿

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