2018.06.30

いま、機内食が“フライト選び”の新基準です!

旅では、移動手段もそのクオリティを大きく左右します。特に長距離のフライトにおいて、快適性以上に食事も大切な要素。評判の高い各航空会社の機内食を、徹底分析してみました!

CREDIT :

取材・文/岩佐史絵

長時間の空の旅では、機内食も楽しみのひとつ。特にここ数年は主要なエアラインがこぞって美食を追究しており、そのクオリティがなんだかスゴいことに! 今回は、特に力の入れ具合が際立つエアラインの機内食サービスをご紹介してまいります。
 
まずは、以下の5枚の写真をご覧ください。これらはすべて、ビジネスクラスの機内食ですが、どの航空会社のものか、お分かりになりますか?

A. 

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B. 

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C. 

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D. 

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E.

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なんとな〜くヒントのある画像もありましたよね。答えは次ページをご覧ください。
PAGE 2

【答え】

A. ターキッシュ エアラインズ
B. JAL(日本航空)
C. ユナイテッド航空
D. ANA(全日空)
E. フィンエアー(フィンランド航空)

サービス向上への努力が機内食に表れる

いかがでしたか? どの機内食も、上質なレストランの料理と比べても見劣りしませんよね。

航空会社のサービスが、旅客を安全に目的地へ送り届けるだけではないのは、いまや当たり前の時代。さらなる快適性を追究し、機内の気圧や湿度、照明の色を調節できる機能を付加するなど、航空機の進化が止まりません。ハード面だけでなく、旅客の細かなニーズにも応えようとするのが最近のサービスの傾向と言えましょう。なかでも各社の“想い”が色濃く表現されているのが機内食、なのです。

A. ターキッシュ エアラインズ

ワゴンサービス、キャンドルライト……上質なレストランにいるような気分に

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ターキッシュ エアラインズの機内食は、とにかくバラエティに富んでいるのが特徴的。
トルコ料理といえば“世界三大料理”のひとつ。そんな美食自慢の国のフラッグキャリア「ターキッシュ エアラインズ」だけに、機内食にもこだわりがあります。

“好きなものを好きなだけ”を合言葉に、前菜やデザートはワゴンで提供。フライング・シェフ(空飛ぶシェフ)による丁寧なミールサーブもあり、あたかも本物のレストランにいるかのような気分に。さらに、一部の路線ではほんのり温かな光が灯るキャンドルライトをシートテーブルにセットしてくれ、ロマンティックな雰囲気まで演出する凝りようです。
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機内でキャンドルライトを置いてくれるような、ロマンティックな演出をしてくれるエアラインは他にない。
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前菜とデザートはワゴンサービス。「好きなものを好きなだけ」を信条とし、シェフが美しく取り分けてくれる。
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■ ターキッシュ エアラインズ

成田空港〜イスタンブール間をデイリーに飛び、約12時間で結ぶ。イスタンブールを拠点に世界122カ国304都市に就航(2018年6月現在)し、特にヨーロッパの各都市への乗り継ぎの良さを誇る。また、イスタンブール・アタテュルク空港のビジネスクラスラウンジは、規模・充実度ともに最高ランク。

URL/https://www.turkishairlines.com/ja-jp/
予約・お問い合わせ/☎03-3435-0421(受付時間9:30〜17:00 土日祝休)

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B. JAL(日本航空)

日本人トップシェフ監修の機内食を堪能

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JALが打ち出すのは「スカイ・オーベルジュ=空の上のレストラン」というコンセプト。食の楽しみを追究している。
「オーベルジュ」はフランス語で“宿泊設備を備えたレストラン”を指しますが、JALの機内食をいただくと、そのコンセプトがよく分かります。山田チカラ氏、「restaurant PAGES」の手島竜司氏など、世界で活躍する日本人トップシェフの監修による極上の機内食を堪能し、座席をベッド代わりに眠りにつくこともできるなんて、客室はまさに上質なオーベルジュ。欧米、豪州、東南アジア線のファースト/ビジネスクラスで、こちらのサービス「BEDD SKY AUBERGE by JAL」を提供中です。期間限定のシェフも随時登場し、いま最も目が離せない空のグルメのひとつ。
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日本発欧州、米州、豪州、東南アジア路線のビジネスクラスで提供される東京芝大門「くろぎ」の黒木純シェフによる繊細な和食。
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2018年6月1日からパリ発羽田行き、ファーストクラス・ビジネスクラスに登場したのは凱旋門近くに居を構えるミシュラン1つ星フレンチ「Restaurant PAGES」の手島竜司シェフ監修のお料理。
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■ JAL

国内線・国際線を合わせて、現在は343都市に就航。(コードシェア含む)アッパークラスだけでなく、プレミアムエコノミー・エコノミークラスでも、今後の日本料理界を担う若手シェフによる監修メニューや、モスバーガー、吉野家など日本の外食企業などとのコラボメニューを提供し、話題を振りまいている。

URL/https://www.jal.co.jp/

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C. ユナイテッド航空

米国のカリスマシェフの味を
世界中の路線で楽しめる

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旬の素材、地元の味にこだわるのがトロッター流。故トロッター氏の遺志を引き継ぐ「トロッター・プロジェクト」に参加する世界各国の名だたるシェフの味を堪能できる。
2016年12月にビジネスクラスの新しいサービス「ユナイテッド・ポラリス」を全世界で一斉に開始したユナイテッド航空。機内食も一新し、米国のカリスマシェフ、故チャーリー・トロッター氏の遺志を継ぐトップシェフたちと提携、オリジナルメニューを開発しています。
 
欧米の路線でもアジアンテイストのメニューを選べたり、食事の前にワインのテイスティングができるのもうれしいところ。さらに、お料理が美味しく映えるよう機内照明の明るさや色も調整するなど、空間づくりにもこだわっています。
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ミッドナイトフライトでも、しっかり、あるいは軽めのメニューを選べる。
ちなみに、ユナイテッド航空ビジネスクラスの機内食でうれしいメニューのひとつに、アイスクリームやフルーツ、チョコレートソースなどを好みでトッピングできるデザートサンデーがありますが、「ユナイテッド・ポラリス」にもしっかりと引き継がれています。
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■ ユナイテッド航空

米国最大のネットワークを誇る。「ユナイテッド・ポラリス」では快適な睡眠にもスポットを当て、ニューヨークの老舗デパート「サックス5thアベニュー」とのコラボによる高級寝具を装備。また、アッパークラスラウンジでも充実した食事が楽しめる。

URL/https://www.united.com/ual/ja/jp/

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D. ANA(全日空)

各ジャンルの“目利き”が見立てた美食で
至福の空の旅を

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季節や路線によって変わるメニューはどれも、各ジャンルの“目利き”が考案。
ANAでは和食、洋食、デザート、ワイン、日本酒と、ジャンルごとに“目利き”が見立てているのが特徴的。その目利きとは、東京・大門の老舗とうふ会席料理「うかい」の菊池剛氏、六本木のフレンチ「Restaurant Ryuzu」の飯塚隆太氏、“世界の最優秀パティシエ賞”を受賞したピエール・エルメ氏など、そうそうたる顔ぶれです。
 
もうひとつ、ANAの機内食の特徴といえば、ビジネスクラスのベジタリアンメニュー。事前予約なしで気軽にいただけるのはうれしい限り(洋食のみ)。また、ハラルのおかきも食べられるなど、スナックや軽食まで手を抜きません。
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季節や路線によって変わるメニューはどれも、各ジャンルの“目利き”が考案。
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ホノルル線の洋食の一例。
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■ ANA

航空会社の格付けで知られる英スカイトラックス社によるエアラインランキングで、6年連続5スターに輝く。日本の航空会社では初の快挙。羽田・成田の国際線空港ラウンジではシェフがその場で料理を仕上げるサービスのほか、日本各地のご当地メニューが味わえるキャンペーン“Tastes of JAPAN by ANA”を実施中。

URL/https://www.ana.co.jp/

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E.フィンエアー(フィンランド航空)

北欧の洗練されたデザインに囲まれながら、極上の食事時間を

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フランス料理のヒントも見え隠れするのが前沢リカ氏の和食。フィンエアーとのコラボは2シーズン目に。©Finnair
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前菜には季節の野菜がぎっしりと。現在は初夏のメニューを展開中。©Finnair
2012年より北欧ブランド「マリメッコ」と提携するフィンエアー。その可愛らしい花柄の機体は他に類を見ません。さらに機内では、使用するテキスタイルや食器類、ビジネスクラスで使われるグラス類にいたるまで、すべてフィンランドブランドの「イッタラ」で統一。まさに北欧デザインづくしで、洗練さにおいては世界ナンバーワンと言っても過言ではないでしょう。
季節ごとに内容が変わるシグネチャーメニューもお洒落な器に盛られており、食事中も気分が上がること必至。現在は、東京・富ヶ谷の割烹店「七草」の前沢リカ氏が監修する和食を提供中です。季節の野菜をふんだんに取り入れたメニューは色鮮やかで、見た目にも楽しいのが特徴。
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■ フィンエアー

日本の主要都市とヘルシンキを約9時間30分で結び、“欧州までの最速最短ルート”を提供。成田空港、中部空港、関西空港から直行便を毎日運航しており、夏期スケジュールでは福岡空港にも就航。マリメッコによるデザインを塗装した機材を3機有し、日本路線でも使用されている。©Finnair

URL/https://www.finnair.com/jp/jp/ 

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