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2020.05.03

【第25回】

麻生久美子似の美人セクシャルカウンセラーが教える中国3000年の「房中術」ってなに?

美人とは「美」という高スペックを備えたスーパーカーのような存在。その“スーパーぶり”に男は憧れるわけですが、果たしてそのスペックは彼女に何をもたらすのか?「ワイングラスのむこう側」(cakes)で人気の林伸次さんが、世の美人たちの隠された恋愛事情に迫ってみる連載です。

CREDIT :

取材/林伸次 構成/木村千鶴

「ワイングラスの向こう側」(cakes)でおなじみ、奥渋谷のバー「BAR BOSSA」(バール・ボッサ)のマスターにして作家の林伸次さんが、バーテン仕込みの絶妙な話術でさまざまな美人さんの本音を聞き出す連載です。

テーマは今どき美女たちの“悩める”恋愛事情。美人が出会った最低男を裏テーマに、彼女たちの恋愛体験(主に失敗)談と本音の恋愛観に迫ります。

第25回のゲストは、セクシャルカウンセラーの久美子さん(39歳)です。
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房事過多といって、セックスのし過ぎは身体に良くないという考えがあり

── こんにちは林です。今回はきれいなお姉さんって感じの、ちょっと色っぽい美人さんですね~。

「えっ、そうですか(笑)。ありがとうございます」

── なんか麻生久美子さんに似ているような……今日は久美子さんって呼ばせてもらいます。

「はい、よろしくお願いします」

── 早速ですが、久美子さんのお仕事はセクシャルカウンセラーって聞いたんですけど、それってどういう仕事なんですか。

「セックスに関する悩み相談にお答えする仕事です。相談内容としては、セックスレス、性交痛、ED、中折れ、膣内射精障害などが多いですけど、性に関する悩みなら何でも相談に乗っていますよ」

── そんな仕事があるんですか~! その道に進んだのはなぜ?

「以前は週刊誌の記者をしていたんですが、仕事が辛くて辛くてしょうがない時期にある大きな事件が起こって、徹夜で書いてた記事が全部ボツになったんです。編集部で一人そのニュースを見ながら、人生どこでどうなるかわかんないなぁ、仕事変えてもう少し自分の身体も見直そうと思ってしまって」

── ああ、そんなことがあったんですね。身体を見直す?

「はい。そしてヨガ関連の仕事を始め、そうするうちに身体の運動を人に教えるためには身体の知識がないといけないと思い、医療系の勉強を始めたんです」

── 凄く正しい。失礼ながらちょっと派手なイメージと違ってとても真面目なんですね。

「はい、私ちょっと真面目なんですよ(笑)。その後、西洋医学だけではフォローアップできない部分を東洋医学で補うために、鍼灸の学校に行って学びました」

──えらい! でもそこからどうやってセクシャルカウンセラーに?

「学校の授業で『房事過多』という言葉が出てきたんです。房事は性行為のこと、過多は多すぎるという意味なんですが、それはよろしくないと。なるほど、性行為のし過ぎは体を悪くするんだと思って」

── ええ~、そうなんだ!

「で、先生に、これはどれくらいするのがダメなんですか?って質問しました(笑)」

── ワハハ、率直!

「そうしたら『図書館で自分で調べなさい』って(笑)。実際に勉強すると、性と健康が密接につながっているってよくわかったんですよ。運動して骨盤まわりと下肢の筋肉がつくと性行為の方も良くなるってことも実際にあるし。身体と性機能のつながりって深いなと」

── へぇ~、そうなんですか!
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結局は男女のコミュニケーションの問題に行き着く

「元々中国には房中術と言われるような性機能と健康、身体に関する文献がたくさんありまして」

── 房中術?

「簡単に言うと、より健康な子孫を残すため、あるいは不老不死のために精力を保つなど、要するに“長い期間にわたってセックスできるということは健康”みたいな考えでしょうか。それを専門に学んで、女性の性と健康を発信していきたいなって思っているんです」

── それは凄く正解! 専門の先生について学んだんですか。

「セクシャルカウンセリングを現役でされている先生の講座を受講しています。性ってカップルで楽しむエンタメ的な要素もありますが、一方で医療にも深くかかわっている部分でもあって、何だか両極端なんですよ。そこを繋ぐのに東洋医学はがっつりハマるんです」

── なるほど、そんな経緯でヨガや鍼灸の技術を使ったセクシャルカウンセラーに。で、どんな人が相談に来るんですか。

「本当にごく一般の男女です。口コミで来られる場合が多いんですが、相談に乗っているうちに性から離れて、コミュニケーションの問題に行きつく人も多いです」

── コミュニケーションの問題、というとセックスレスとかですか。

「そういう場合もありますね。でもセックスレスって、そうなってしまってからの回復って難しいんですよ。結婚や同棲、産後とか、セックスレスになりやすいタイミングがあるので、お互いが心理的に “もうセックスはいいやと思い始めそうな”具体例を教えておいてあげると、回避できる可能性もあります。日ごろから話をしておくってことが結構大事なんですよ」

── あ~、人生に何度か危ないタイミングがあるんですね。

「そうですね。不妊治療のタイミング法(※排卵日に合わせて性交する方法)でも、2~3回目に旦那さんの方が難しくなってくるタイミングがあるので、それを予防しておいた方がいいです。男性は、女性が子どもをつくることだけを考えて性行為をしましょうってなると、勃つか勃たないかって問題が出てくることも多くて。子どもを欲しがっている、頑張っているのがわかるだけに凄くプレッシャーになるじゃないですか」

── それは考えただけでも大きなプレッシャーです。

「だいたい3か月目くらいで女性側が、『ちょっと旦那さんに仕事が忙しいって言われちゃって、どうしたらいいですか』って相談に来ますね」

── あ~、そうなりますよね……。男性に対する治療とかカウンセリングもあるんですか?

「プレッシャーに対してどう克服すべきかとか、どういう心理で向かい合えばいいかというのをお話しながら治療します。でも、男性は性機能を良くしようよって言っても絶対来ないんです。だからパートナーの女性に『今行ってる治療院は肩こりに凄く効く、仕事忙しそうだからあなたも行ってみたら』って言って来てもらうことも」

── え! 男性に関しては、初めは騙す形で来てもらうんですか(笑)。

「そう! そうじゃないと来ないですね(笑)。だから来てくれた場合は男性の味方になって話をするようにしています」

── それで男性も心を開いてくれますか。

「難しいんですが、私がセクシャルカウンセリングしているのがわかると、奥さんと上手くいかなかった時にホットラインで連絡が来るんですよ。『中折れしてしまった、どうしたらいい?』とか、『次にまたできなかったら、自信を無くすのが怖い』とか」

── あ、そんなこと相談できる人がいるなら心強い!

「パートナーとの問題解決をしようとして私に相談してくれるって、『あなたは良い人だね』って伝えています」
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今日は絶対に挿入しませんよという約束で始めると……

── ところで男性に対しては実際どんなことを教えてくれるんですか。

「ん~、例えば、セックスって挿入がすべてではないんですよ、とか」

── え~、そうなんですか!?

「そう。だから“今日は絶対に挿入しませんよ、という認識でお互いにセックスして”というアドバイスをよくします。勃たなきゃならないプレッシャーから解放されるから。すると『挿入しない予定だったんですが、ちょっと上手いこといったんでしちゃいました(笑)』ってこともあります」

── ワハハ!

「やっちゃいけないって言われると、逆に上手くいくことが多いんです。あとは、男性メインの治療ですと、70代後半の男性に性機能を維持させるための治療をして、データも取らせてもらっています。それは仕事として面白いですね」

── 凄い。機能は本当に大丈夫なんですか?

「大丈夫です。彼の場合セックスが生きる原動力ですね。単純に女の子とセックスしたいというより、房中術の精神論を極める、みたいになってきていて。その人はセックスをうまくするために毎朝1時間の自主運動をしています」

── ワハハ、それは凄い! そこにかける情熱が凄い! やっぱりそういう人がちゃんといるんですね。

「見た目も魅力的ですし、言われたことを単純にそのまま取り組むのではなく、自分の身体にどう取り入れたらいいかを考えて落とし込める人。仕事も未だに現役で頑張られているし、素晴らしいな~、このままどうか記録を取らせてくださいって思っています」

── 女性側に向けたものはあるんですか。

「女性側は冷えを解消して血行を良くするというやり方ですね。女性が“濡れる”って、どこから何が出てきているかわかります?」

── え、何ですか?

「あれは血液の血漿成分なんです。だから血流を良くすることで、膣壁の充血が促されて濡れやすくなり、感度も上がるとかのプラスが出るということなんですね」

── なるほど~! 女性に気持ち良くなってもらうにはどうしたらいいのか、とかも教えてもらえるんですか。

「実際に女性器の模型を使って、例えば膣まわりが濡れるのはどこから何が出たものか、尿道口はどこかなど生理機能を説明します。ネットにもたくさん情報はあるんですけど、刺激する強さや圧はわからないと思うんです。痛いとかそういうのもあるんで、対面で講座ができると、強さや圧の掛け方、触るスピード感を伝えられるから」

── そういうのも教えてくれるんですね!? へえ~凄いな~!

「私自身もそういう勉強してから性行為が変わった経験があるから、おもしろいな~って」
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セックスが上手い人=コミュニケーション能力の高い人だと思います

── 男性患者が勘違いして口説いてくることとかないですか?

「カウンセリングの研修で距離の取り方を学んでいるので、今のところないです」

── それはよかった! 気になったんですけど、真面目にやればやるほどエロから遠ざかって、エッチな気持ちがなくなりそうですね(笑)。

「あまりそうならないように、常にセクシーなエンタテインメントを楽しむようにしています。そうじゃないとやっぱり脳があまりエロくならないというか、イマジネーションが働かなくなると、欲望もなくなってきてしまうので」

── 性的幻想って大事ですよね。

「そうですよね。自分がどういうことを想像すると興奮するのか、異性のどこにときめくのかはなるべく常に感じるようにしてます」

── 教える時に、そういう部分も大切ですよって伝えるんですよね。

「はい、マスターベーションする時の性的ファンタジーはどういう風に持つのかとか、自分が興奮するポイントを知っておくのは凄く大事ですよって。それを相手と上手いこと共有できると盛り上がりますよね」

── なるほど~。最後の質問ですが、セックスが上手い男性ってどんな人ですか。

「コミュニケーション能力の高さは確実に反映するでしょうね」

── 経験値って関係ありますか。

「経験値よりも、いかに相手と自分が一緒に良くなることを考えられるかですね。どう? 気持ちいい? って聞かれても、女性は気を遣っていい反応しかできないんです。だから選択肢を示すといいです。例えば強さなら、もっと強い方がいい? 弱い方がいい? このままがいい? って選ばせてあげると、その子にとってのベストが見つかります」

── なるほど、なるほど! 選択肢ですって! 男子よく聞いとけ~!

「それが自然にできるといいですよね。相手の“これがいい”を見つけられるコミュニケーション能力の高い人が、結果セックスの上手い人だと思います」

── 今日は本当に勉強になった! いつもと違って先生のお話を聞く展開になっちゃいましたけど、たまにはいいですかね。ありがとうございました。今度はぜひ、久美子さんの悩める恋愛体験も聞かせてください。

「はい、ぜひ(笑)」

【林さんから〆のひと言】

今回は、もう完全に取材と言いますか、本当に勉強になりました。セックスって、こうやって真面目に、男女どちらもが「良いモノ」にしようと考えるべきですよね。ありがとうございました。

★この連載では登場していただける女性を募集しています

林さんに自分の恋愛観・恋愛体験をぜひ語ってみたいというアナタ。簡単な自己紹介文と写真、どんなことを話したいかを添えて下記までメールでご応募くださいませ。お願いするかたには担当よりご連絡させていただきます。
メール宛先/s1209@mb.shufu.co.jp
件名は「美人はスーパーカーである募集」でお願いいたします。

■ BAR BOSSA(バール ボッサ)

ワインを中心に手料理のおいしいおつまみや季節のチーズなどを取り揃えたバー。 BGMは静かなボサノヴァ。
住所/東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
営業時間 / 月~土 19:00~24:00
定休日 / 日・祝
問い合わせ/☎ 03-5458-4185

● 林 伸次(はやし・しんじ)

1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷に「bar bossa」をオープン。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSを開業。選曲CD、CD ライナー執筆等多数。cakesで連載中のエッセー「ワイングラスのむこう側」が大人気となりバーのマスターと作家の二足のわらじ生活に。最新刊「なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか」(旭屋出版)は、林さんが「このお店はすごい! 」と感じた飲食店のオーナーに自らインタビュー取材。繁盛店の秘密に迫ったドラマティックなビジネス書です。

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