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2020.06.10

VOL.06「P.Fインダストリーズのミリタリースニーカー」

デッドストックで見つけたら即買いしたいアーミー・コンバース

常に独自の視点で独自の音楽を生み出していくDJとして世界中で活躍する田中知之(FPM)さん。音楽のみならずファッション、時計、クルマ、グルメとオールジャンルでの博覧強記を駆使した田中流「男の定番」をご紹介する連載です。

CREDIT :

写真/鈴木泰之(Studio Log) 文/田中知之(FPM) イラスト/林田秀一

世界を舞台に活躍するDJ田中知之(FPM)さんが自らの美意識に叶った「男の定番」をご紹介する連載。今回のテーマは……。

■Theme06「P.Fインダストリーズのミリタリースニーカー」

足のサイズが大きい私は、若い頃から靴選びに苦労することも多く、デカい足を随分と恨めしく思ったものだ。しかし某有名ブランドのサンプルセールに呼んでもらった時、販売されていた靴が長身のモデルが着用するためのサイズばかりで、すべてが私にぴったりであった。

セールに呼ばれていたほかの人たちは一応試着はするものの、その大きさに溜息をついて購入を諦めていた。破格のプライスだったこともあり、私は気に入った何足かをレジに持ち込むと、レジを担当していたプレスの男性がひと言、「まるでガラスの靴ですね」。そうか、私はデカ足のシンデレラだったのか。
▲こちらがP.F.インダストリー社製のスニーカー。
さて、今回は巷ではアーミー・コンバースと呼ばれる、アメリカ軍が70年代から80年代にかけて採用していたトレーニング用スニーカーのお話。

ご覧のようにデザイン自体はコンバース社の定番=オールスターのローカットの白ボディとほぼ変わらないのだが、ベロやかかとに付くはずのALL STARの文字や、インソール中央に入るはずのメーカー名、サイドのラインまでもがまったく付かない。

唯一かかとの内側にサイズとメーカー名が軍の規格番号(ミルスペック)とともにスタンプされているのだが、あれ? この個体、メーカー名がCONVERSEではなくP.F.INDUSTRIES.INCと入っているではないか! 
販売されている姿もなかなかアジがある
通常この手のスニーカーは紙製の箱に入っているのが普通だが、アーミー・コンバースは製造年月等を記したスラッシャーとともにビニール袋に入って納入されていたようだ。
はい、実は軍モノではよくあることで、同じデザイン〜スペックで複数のコントラクター(製造/納入請負業社)がいるからだ。私が知る限りこのスニーカーには上記2社に加え、さらにもう一社のコントラクターが存在する。ソールの模様が多少違うくらいでほぼ同じデザインということで、コンバース社製でなくても俗称でアーミー・コンバースと呼ばれているのだ。

私はストイックかつ、スタイルを問わずコーディネートしやすいデザインに惚れ込み、デッドストックで見つけたら、一生分を確保するためにも即買うようにしている。先日も私が大好きな某古着屋店に、私のゴールデンサイズである11ハーフのデッドストックばかりがごっそり入荷したと聞いた。さすがにすぐには売り切れないだろうとタカを括っていたのだけれど、しばらくしてお店に出向いたら、まさか最後の一足だった。デカ足のシンデレラは意外やたくさんいらっしゃったようだ。危ない危ない。
▲かかと裏のスタンプ。この軍モノ感がグッとくる。

田中知之(FPM)

1966年京都生まれ。音楽プロデューサーでありDJ。それでいてクルマも時計も大好物。ヴィンテージにも精通し、服、家具問わずコレクターであり、食への造詣も深い。 
www.fpmnet.com

2020年4月号より

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