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2019.08.12

新型レンジローバー・イヴォークはやっぱり日本にぴったりなんじゃないか説

デザインコンシャスなSUVの代名詞レンジローバーのイヴォークが二代目に。その新型がついに日本でデリバリーを開始した。エンジンラインナップごとにその詳細をリポートする。

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取材・文/小川フミオ

元祖デザインコンシャスSUV進化す

SUVに乗りたい。ただしコンパクトなサイズが便利だ。それでいて品質感のあるモデルがいい。こういう希望を持っているひとは多いはず。でも、該当するクルマを探すのはきわめて難しい。

ジャガーランドローバー・ジャパンが、2019年6月に日本発売開始したランドローバーブランドのレンジローバー・イヴォークの新型は、その「きわめて難しい」選択を現実のものとしてくれるモデルだ。

2代目にフルモデルチェンジしたイヴォークのいいところは、全長4380ミリとコンパクトなサイズでありながら、質感の高いSUVであることだ。エンジンは種類が豊富で、かつ、どのエンジンでも基本的に走りがいい。

加えて、もてなし感覚にあふれている上質な内装が特筆点だ。全体の造型はクリーンで、ごちゃごちゃ感がない。スイッチ類を極力廃して、スマートタブレットのような液晶モニター画面で主要操作を行えるようにしているのだ。
「EVOQUE P250」のボディサイズは全長4380ミリ、全幅1905ミリ、全高1650ミリ
このクルマは女性を乗せるのにもぴったりだと思われるのは、デザインのシンプルさに加え、上質なシートにある。座り心地もさることながら、肌に触れるシート表皮への心配りがはんぱではない。

レザーシートも、ぜいたくな見かけからして、もちろん悪くない。加えて、日本でも製品が売られているデンマークの高級テキスタイルメーカー「クヴァドラ」社によるウール素材はじつに手ざわりがよい。

さらに、今回の新型イヴォークから採用されたユーカリの繊維を使ったリネンのような手ざわりのファブリックシートもあれば、合成スウェード地も、と選択肢が豊富だ。

ちなみにこの二つのシート地は、環境にも配慮したもので、ユーカリは収穫しても生育の早い植物であり、後者のスウェード地は再生ポリエステルから作られるという。車内でちょっとしたジマンができそうではないか。

エクステリアデザインは、イヴォークの最大のセリングポイントだ。よけいなものはそぎ落としたとメーカーが言う、磁器のように張りのある面が目をひくのである。フロントマスクは突起物がほとんどないような造型で、まるで卵のように美しい。
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コントラストカラーのルーフもオプションで選べる
初代イヴォーク(いまでもコンバーチブルは売られている)はくさび型のシルエットと大径タイヤの存在感を強調した、とにかくデザインオリエンテッドという点でエポックメイキングだった。新型は別の方向性ながらデザインを大きな特長としている点では同じだ。

審美性が高く、かつ他のブランドとは明らかに一線を画している。この点において、オーナーの心をくすぐる商品力をデザインが作りあげているのだ。

全長はさきに触れたとおり、かなりコンパクトだ。それでいて室内は従来型よりずっと広くなっている。全長は先代とほぼ変わらず、ホイールベースは20ミリ延びているのだ。理由は新型のエンジン横置きプラットフォームにある。

従来型はエンジン縦置きプラットフォームだったが、新型では、プラグインハイブリッドやおそらくピュアEV化を視野に入れた新世代のプラットフォームを使っている。実際に今回からマイルドハイブリッド仕様が設定されてもいるのだ。

選択肢が豊富なのも、イヴォークへの興味をかきたてる。パワフルなモデルが好きなひともいれば、燃費重視のひともいる。さまざまなニーズに対応しようというメーカーの心意気の表れだ。
「R-DYNAMIC P300MHEV」の2トーンの内装
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エンジンラインナップでキャラクターもかなり違う?

エンジンラインナップは4つだ。ガソリンが3つ、ディーゼルが1つである。ガソリンは200馬力の「P200」、249馬力の「P250」、それに300馬力のマイルドハイブリッド「P300MHEV」からなる。ディーゼルは180馬力の「D180」である。

すべてのエンジンに共通するのは、2リッター4気筒であることと、4WDシステムと組み合わされていることだ。今回の注目エンジン「P300MHEV」はベルトドリンブン・スタータージェネーターを備えているのが特徴。

ガソリンエンジンの特徴として、回転の伸びはいいのだけれど、発進直後の加速性にいまひとつ難があることがあげられる。それをカバーするためにごく低回転域のみ電気モーターを動かして加速を手だすけするのだ。
前輪の下の状況がモニターで見える「クリアサイト・グラウンドビュー」がオプションで用意される
モーターはいきなり最大トルクを出す特性を持っていることは、ハイブリッド車の運転経験があるひとならご存知だろう。メルセデス・ベンツでもSクラス、CLSクラス、Eクラスなどで同様のシステムを採用。その有効性は実証ずみだ。

今回運転したのは、もっともパワフルな「P300MHEV」エンジン搭載の「R-DYNAMIC」(スポーティな外観のモデルライン)と、「P250」の「EVOQUE」ラインだ。「P300MHEV」は「R-DYNAMIC」にのみ載せられる。

「P300MHEV」はひとことで言うと、速い。ダイレクトな感覚が最大の特徴といえる。ステアリングホイールを切りこんだときのタイヤの反応はかなり敏感(ゲインが高い、といったりする)で、アクセルペダルへのレスポンスも高い。

加速性がよく、かなりスポーティだ。じつはオフロード性能も従来型より上がっているのが新型イヴォークのジマンなのだが、高速ツアラーとしてのポテンシャルの高さを見せつけてくれる。

足まわりがしなやかに動き、快適性が高いのも「P300MHEV」のいいところだ。このクルマではスポーティなレザーシートが、乗った感覚とイメージ的にベストマッチだろう。
「R-DYNAMIC P300MHEV」は外観がスポーティ
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「EVOQUE」の「P250」は、おもしろいことに、「R-DYNAMIC」の「P300MHEV」とキャラクターがかなり異なる。加速性をはじめ、ステアリングフィールやブレーキフィールが比較的マイルドで、そこがなかなかキモチよいのだ。

乗り心地はやや路面の凹凸を拾う傾向があるものの、ステアリングホイールを切り込んだときのすなおな動きや、トルクの立ち上がりがすこしマイルドな設定が、いい雰囲気を作っている。いろいろな意味でリラックスできるところによさがある。

私は個人的に「EVOQUE」の「P250」が気に入っている。試乗したクルマは、ユーカリを使ったシート地を使っていたこともあり、乗った感覚も新鮮で、知的な興奮すら味わうことが出来た。

ユーカリのシートはレザーよりすこし硬めかな、と思ったが、あるていど長い距離を乗っていないと真価がわからないだろう。私だったら、クヴァドラのシート地を選ぶかもしれない。それが全体の少しゆったりした味わいと合うと思うからだ。

人工スウェード巻きの細身のステアリングフィールも感触がよくて、このメーカーが感触や音色など、人間が感覚的に気持ちいいと思うものを追究する姿勢に感心する。

「P250」は365Nmの最大トルクを1500rpmで発生しはじめる設定なので、加速性もよい。全体としてバランスがとれているところが魅力である。イヴォークを買おうというときは、出来るだけ様々な仕様を試してみることを勧めたい。

価格はEVOQUEで、「P200」が461万円から、「P250」が646万円から、「D180」が523万円からだ。いっぽうR-DYNAMICでは「P250」が646万円から、「P300MHEV」が656万円から、「D180」が642万円からとなる。”から”というのは、装備レベルで3グレードずつ設定されているゆえだ。
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● 小川フミオ / ライフスタイルジャーナリスト

慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。

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