写真/竹崎 恵子
けれどオークションということは買い値が未知数。うまくすれば、安価で落とすことができても、ライバルが多ければ買い値はどんどん釣り上がるわけで。それってちょっと不安じゃないですかって?
いえいえ、ご安心ください。こちらのオークションはそもそもが、ブランド牛や希少部位肉といった高価で美味しい肉を、手頃な価格で楽しんでもらおうと始めたもの。なので定価以上になることはほとんどないんです。それどころか、ライバルが少ない日ならほぼ最初の売値で落札されることも。A5ランクの黒毛和牛を1000円台で食べられるとなれば、これは行かない手はないでしょう。ということで、実際、どんなオークションが行われているのか見てきました。
お祭り的な盛り上がりのなか、希少部位が次々に落札されて!
そしていよいよ、スタートです。オークションを取り仕切る店長が、大きく真っ赤な塊肉を持って登場。台の上で黒毛和牛の塊肉を手際よくさばきながら、次々に希少部位を切り分けていきます。まずは希少肉として知られる、かぶり(リブロースの芯)の塊220gが1品目の競りに。
スタートは100円から。客席でぽつりぽつりと手が上がりはじめ、「2000円!」「3500円!」と次第に元気な声が飛び交います。4800円まで上がったところで場が落ち着き、店長が鐘を鳴らして落札。それにしても皆さん、かなり手慣れた感じで盛り上がっていてびっくり。一度来るとその楽しさにハマってリピーターになる方も多いのだとか。
そして次のお肉は……またもや、かぶり210gが! 先ほど競り落とせなかったお客さんを中心に掛け声が飛び交いますが、なんと今度は先ほどよりもかなり安い3000円で落札という予想外の結果。こういう予測不能な流れもまた、オークションの醍醐味なのです。
肉を競り落とす達成感を感じてもらいたい!
と、その前にサービスタイム! 「余った端材が多く出たので、ガーリックライスにしてお出ししちゃいます!」とライス一皿600円での太っ腹な出品が。少ししか採れない希少部位のエンピツは、なんとタダでゲットできる場合もあるとか。こうしたサービス品も狙い目なのです。
そしていよいよ最後に残された、高級希少部位のマキ260gと、毎晩の目玉商品であるリブシンのど迫力な肉塊370gが競りに! 会場は熱気を増し、次々に声があがってマキは9000円で無事落札。
自ら競り落とした高級肉を贅沢に塊のまま焼いて食べる快感こそ、“肉オク”の醍醐味。肉好きなら、一度は体験してみる価値アリかと。
◆ ヒレ肉の宝山
住所/東京都墨田区江東橋3-11-2 YS錦糸町ビル B1F
営業時間/16:00~24:00(L.O.23:00)、土・日・祝12:00~24:00(L.O.23:00)
定休日/無休
URL/http://houzan.net/
お問い合わせ/☎03-5600-8864
●「ヒレ肉の宝山」銀座数寄屋橋店でも、ランダムで“肉オク”を行っています