【問題】スーツに許される２大アクセを知っていますか？

上で紹介したのはタイバーとカフリンクスは、ともにブリオーニ製。極上のスーツで知られるイタリアンクラシックの巨匠は、常にこの２つアイテムを多彩に展開してきました。

これはタイバーとカフリンクスが、スーツスタイルに許された数少ない装飾品であり、男の装いに欠かせないものとの考えがあるからでしょう。なのにキザな感じがするからと、試しもしないうちに苦手意識を持つのはもったいないことなのです。

ちなみになぜこの２つは許されるのかというと、タイバーはネクタイがブラブラするのを防ぐため、カフリンクスはシャツの袖口ボタン代わりと、共にもともとは実用的なアイテムだから。それでいながら端正さや上品さ、リッチさや洒脱さを演出する装飾的な効果も非常に高いのがミソで、ダンディと言われる男たちは昔から上手に活用してきたんですね。

タイバーはまだしも、カフリンクスはパーティなどの格式の高い場面でしか使えないと考える人もいるようですが、いえいえもっと普段から使って大丈夫。大きなジュエリーの類いをセットした豪奢なもの以外なら、手持ちのスーツを新鮮かつお洒落に見せるツールに絶好ですから。

とくに女性と食事をするようなシーンには有効。ワインを注ぐ、食事をサーブする、会計時にサインする……そんな仕草のひとつひとつを印象的に彩る小道具になってくれます。

カフリンクスをつけるには、カフの両側に穴の空いた専用のシャツを用意する手間がありますが、その手間を補って余りあるメリットがありますので、ぜひタイバーとともに活用くださいませ。

ゴールドのタイバーもいいものですが、アレはある程度の役職や地位にいる人こそ似合うもので、初めてタイバーをつけるという人なら、シルバー、もしくはステレンレス製を選んだほうが無難。嫌味に見えることはけっしてありません。

こちらはメンズアクセの名門である英国のダンヒルが手がけた純銀のタイバー。中央をくり抜いたエッジの効いたデザインで、胸元をキリッとシャープに引き締めてくれます。

エリザベス パーカーはカフリンクス、ネクタイ、ワッペン、バッジ、傘などを手掛ける英国のメーカー。圧倒的なコストパフォーマンスから、世界中のショップを顧客に持っています。こちらも7000円という非常に求めやすい価格を実現。シンプルなバータイプながら、先端の丸い部分がチャーミングなアクセントになっているのもいいですね。

1899年に貝産地として有名なフランス・ゴネス市に貝ボタンメーカーとして創業し、やがてカフリンクスなどのメンズアクセサリーを幅広く手がけるようになったルイ・フォグラン。バリのヴァンドーム広場にも店舗を並べる名門メゾンです。

枠の下からタイの柄が見えるこちらのデザインは、ヴィンテージをリメイクしたものです。

コーディス マヤは、職人の手仕事を大切にする1987年創立の英国のカフスブランド。こちらは表面を優しいピンクゴールドカラーにコーティングしたもの。茶系のスーツに合わせると素敵です。

シルバー×ブラックのシャープな２トーン。よく見ると中央部はボタンのようなデザインになっており、ボタン留めの糸まで丁寧に造作されています。洒落心のある大人に相応しい逸品です。

1937年創業の英国の老舗テーラーにして、ハンドメイドで作られるボタンやアクセサリーが有名なベンソン＆クレッグ。ヴィンテージな味わいのこちらは、古い硬貨を彩色してカフリンクスにしたもの。コレクション価値も大です。