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2018.02.25

Jaguar D type

ジャガーがあの「Dタイプ」の再生産を発表─伝説のモデルが新車で買える?!

ジャガーは、1950年代のル・マン24時間耐久レースなど数々のモータースポーツシーンで活躍した伝説のレーシングカー「Dタイプ」の製造を再開すると発表しました。製造台数は25台で、英国ウォリックシャーにあるジャガー・ランドローバー・クラシック・ワークス(以下ジャガー・クラシック)が、全て手作業で組み立てるそうです。

CREDIT :

文/原アキラ

62年の時を経て現代に蘇ったジャガー Dタイプ
62年の時を経て現代に蘇ったジャガー Dタイプ

62年の時を経て残り25台を新たに製造

ジャガーDタイプは、ル・マン24時間レースで1951年と53年に優勝したレーシングカー「Cタイプ」の後継モデル。デビューしたのは54年で、3.4リッター直列6気筒のXKエンジンをフロントに搭載し、風洞実験による流線型のオールアルミ製ボディと、ル・マンでの直進性確保のため運転席後部に取り付けられた垂直のテールフィンが外観上の特徴でした。
ジャガー Dタイプ/繊細な曲面で構成されたボディは、ジャガー史上最も美しいレーシングカーと謳われる
繊細な曲面で構成されたボディは、ジャガー史上最も美しいレーシングカーと謳われる
翌年の55年から57年にかけてル・マン3勝という輝かしい戦績を残し、ジャガーではDタイプを100台製造する予定にしていました。ただし当時完成したのは75台のみ。最後に製造したのは1956年で、以来62年の時を経て残り25台を新たに製造することで、当初の目的を達成しようというのが今回の計画です。
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ジャガー Dタイプ/この角度からだと垂直のテールフィンがよく分かる
この角度からだと垂直のテールフィンがよく分かる

オリジナル設計図や記録を活用して純正仕様を緻密に再現

ジャガー・クラシックのエキスパートたちは、ジャガーが保管するDタイプのオリジナル設計図や記録を活用。50年代にジャガーチームのレーシングマネジャーを務めたロフティ・イングランドとエンジニアたちが定めた純正仕様を緻密に再現するといいます。
ジャガー Dタイプ/コクピットもオリジナルを忠実に再現
コクピットもオリジナルを忠実に再現
ボディタイプは55年のショートノーズ仕様と、フロントオーバーハングを延長した56年のロングノーズ仕様があり、どちらかを選択することが可能です。完成した最初の1台であるエンジニアリング・プロトタイプはロングノーズモデルで、特徴的な外観や、広角シリンダーヘッド、クイックチェンジ可能なブレーキキャリパーなどを備えています。

実車は2月7日からパリで開催中のヒストリックカー・イベント「サロン・レトロモデル2018」で初披露されました。
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ジャガー Dタイプ/大径の細いハンドルがクラシックな雰囲気を醸し出している
大径の細いハンドルがクラシックな雰囲気を醸し出している

「Eタイプ ライトウェイト」、「XKSS」に続く3番目の復活モデル

ジャガー・クラシックでは、2014年から15年にかけて6台の「Eタイプ ライトウェイト」を完成させ、17年から18年にかけては9台の「XKSS」を製造。今回のDタイプはそれに続く3番目の復活モデルです。
ジャガー Dタイプ/3.4リッター直列6気筒のXKエンジンをフロントに搭載
3.4リッター直列6気筒のXKエンジンをフロントに搭載
同社のケヴィン・リッチ・エンジニアリング・マネジャーは「Dタイプをベースとした9台のXKSSの製造は非常にやりがいのあるプロジェクトであり、6台のEタイプライトウェイトよりも技術的に困難なものでした。そこからの学びや教訓のおかげで、残る25台のDタイプの再製造をスムーズに遂行することができました。その1台1台は細部まで正確に再現され、当時のジャガー・レーシング部門が意図した通りのものとなるでしょう」と述べました。
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ジャガー Dタイプ/ヘッドライトまわりの造形はEタイプを彷彿させる
ヘッドライトまわりの造形はEタイプを彷彿させる

ジャガー史上最も美しいレーシングカー

また、ディレクターのティム・ディレクター史は「Dタイプはジャガー史上最もアイコニックで美しいレーシングカーの一つで、世界で最も過酷なモータスポーツで輝かしい戦績を残しています。Dタイプの製造をコベントリーで再開し、予定製造台数を完成させるというこのプロジェクトは貴重な機会であり、担当したエキスパートたちはこれに携われることに誇りを持っています」とコメントしました。
ジャガー Dタイプ/クラフツマンシップ溢れる作り込みがディテールに現れている
クラフツマンシップ溢れる作り込みがディテールに現れている
英国コベントリーにあるジャガー・クラシックでこうした特別モデルの製造に携わるのは、熟練したエンジニア、若手エンジニア、そして実習生を含むチームだそうです。彼らの手によって完成したクラシックモデルは、私道やレーストラック専用として販売されるものとなります。今回のDタイプの価格はまだ明らかにされていません。

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