2017.05.19

ハンドドリップで淹れた日本茶が楽しめる店『東京茶寮』に行ってみた

こんにちは、webLEONの森本です。
先月のことですが、両国にある北斎美術館の内覧会に行った時、日本茶をハンドドリップで淹れる不思議な出店サービスに遭遇しました。
理科室の実験器具のような見たことのないドリッパーで淹れた日本茶を飲ませてもらったのですが、香り高く甘みが強く感じられとても美味しいものでした。
もう一度あのお茶が飲みたいと思って調べると、三軒茶屋で「東京茶寮」という日本茶専門店(カフェ)を開いていることがわかり、出かけてきました。

お店のオープンは今年の1月。まだ半年も経ちません。
三軒茶屋の駅から7~8分歩いた場所で、お世辞にも交通の便が良いとは言えませんが、雨の休日にもかかわらず客がひっきりなしでかなりの人気店のようです。

白い壁に囲まれて9席ほどのコの字型のカウンターが配置された店内は、何やらサロン的な密室感があって、知らずに入れる雰囲気ではありません。
カフェといってもメニューは1種類「煎茶2種飲み比べ+お茶菓子」のみ。煎茶7種のなかから2種を選び、これにお茶菓子がついて1300円となっています。

日本茶もコーヒーと同じく「産地」「品種」「蒸し・焙煎」によってフレーバーが大きく異なってきます。こちらの店では、徹底した湯温と蒸らし時間の管理によって各茶葉の風味を明確に感じられる飲み比べメニューが組まれています。

ドリッパーはオリジナル。茶葉とお湯を入れ、カップ部分で蒸した後、これを持ち上げると一気にお茶が下のビーカーに落ちる仕組み。

選んだ2種の煎茶は店員さん(バリスタと呼ばれています!)が目の前で一杯ずつドリップで淹れてくれます。
1煎めはお湯の温度を70度と低めにして、お茶の香りと甘味を楽しみます。実に豊かな旨みが口の中いっぱいに広がります。
2煎めは80度に温度を上げて渋みと苦味を味わいます。よりお茶の色味も増して、これぞ日本茶という大人の味わいが楽しめます。
そして3煎めは2種のうちからひとつを選んで、玄米を足して玄米茶として新たな風味を堪能できます。
これで都合5杯。一緒に供されるお茶菓子とともにゆっくりと味わうと、大体、飲み終わるまで40~50分かかります。

お茶は「シングルオリジン煎茶」と言って、日本各地から単一農園・谷津品種で揃えられたもの。メニューでは7種類それぞれが「甘味」「旨み」「苦味」の3段階で評価されている。選んだのは「001 はるもえぎ(右)」(甘味★★★ 苦味★★ 旨み★★★)と「007 宵の七曜星(左)」(甘味★★★ 苦味★★ 旨み★)。丸いカップが1煎め。取っ手付きカップが2煎め。

お茶菓子は「ほうじ茶ブラマンジェ」「ドライフルーツの羊羹」「香るおはぎ」のなかから一つ選ぶ。写真左は「ドライフルーツの羊羹」。控えめな甘さが絶妙。写真右は、3煎めの玄米茶。

決して広くはない無駄をそぎ落とした空間で、一杯ずつお茶が供される時間は、まさに「もてなされている」感覚で、この店は現代風の茶室のようにも感じられます。

何故ドリップなのか? という意味合いもそのプレゼンテーションとの関連が大きいように思いました。もちろん急須に比べてドリッパーは茶葉とお湯の量や蒸し時間を細かく管理しやすいというメリットもあるのでしょう。
でも、それ以上に、「茶を淹れる」という行為を現代風にアレンジして可視化することで、日本茶を楽しむ空間がぐっとスタイリッシュなものに変わったことが大きいように思います。

結果、店内はサードウェーブコーヒー店と侘茶の茶室をブレンドしたような不思議な空間となり、それは日本茶を楽しむ新しいライフスタイルの始まりを予感させるものでもあります。

茶葉の味わいや変化の妙はひとりよりそれを語り合える彼女と一緒に楽しみたいもの。ぜひふたりで出かけて最新の日本茶空間を味わってみてくださいませ。

■「東京茶寮」
住所/東京都世田谷区上馬 1-34-15
営業時間/13:00~20:00(平日)、11:00~20:00(土日祝)
定休日/月曜日(祝日の場合翌日休み)
URL/www.tokyosaryo.jp/
予約・問い合わせはHPへ

文/webLEONチーフディレクター 森本 泉

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