2017.03.10

オヤジの色気はネイビースーツに宿る

いまどきネイビースーツは要所がグラマラス

ブリッラ ペル イル グスト イギリスの生地を用いながら仕立てはナチュラルなイタリア顔
アーサーハリソン社のウール×モヘア生地が、なめらかなドレープと微光沢を演出。太めのラペル、ジレ、2プリーツでサイドアジャスターのベルトレスなど、いまのクラシコの要素が満載です。14万円/ブリッラ ペル イル グスト(ビームスF 新宿)
同系色で配されたウインドゥペーンがさり気ない味わいを醸す一着は、キメのこなしに当然◎。派手なペイズリータイ、ピークスで挿したチーフでいっそ華やかにするのが大正解ですよ。シャツ6万円/フライ(ストラスブルゴ)、タイ1万9000円/ドレイクス、靴7万9000円/クロケット&ジョーンズ(ともにバーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター)、チーフ5000円/ジョゼフ オム(オンワード樫山)

■いまのネイビースーツはこんな点がグラマラス

1,胸板を大きく見せるラペル幅


エレガントでもあり、たくましくもあるちょい太めのラペルは、いまどきなディテールの大代表。堂々としたスーツ姿に見せてくれる重要なポイントです。

2,ジレはダブルのショールカラー


いまのクラシコの流れでキモとなっているのがスリーピースであること。ダブルのショールカラージレが入ることで、さらに立体的な胸元になるというわけ。

3,パンツはゆったりなプリーツ入り


腰周りはちょいゆったり、というのがエレガント。さらに最近では、サイドアジャスターが付いてベルトレスで着用できるものも多くなってきていますね。

4,裾幅はユルやかテーパード


パンツ自体のシルエットはちょいゆったりしてきていますが、ワタリからユルやかにえがかれるテーパードラインが優雅な雰囲気を演出してくれるのです。

イタリアオヤジもキメの一着にネイビースーツを愛用。いずれもジレのあるスタイルでとことんグラマラスにキメるのが流れなのです。

いかに艶っぽく着るかがキメ時を好転させる分水嶺

定番であるだけに差別化が難しいネイビースーツ。オンビジネスの最たるスーツでもありますし、まんま着ちゃうとブナンなスタイルになってしまうことも。いまだにウォール街などではパワースーツとして周知されていますが、イタリアオトコの間ではいざキメるにあたり「装いに迷ったらネイビースーツを」という伝承があるのだとか(子が父から受け継ぐ最初の一着もネイビースーツかジャケットが基本)。そんな、男の服の元始ともいえるネイビースーツこそ、やはりオヤジの魅力を存分に引き出す選びである、といえるのです。

何故なら、昼間は清廉に、夜は黒より黒く濡れたような光を放つ存在感が魅力のネイビーは、他の基本色に比べひと際フォーマルに近い色。ある種の抑圧を感じさせるそのムードのなかには、マスキュリンな薫りがそこはかとなく漂っていて……。と、考えるとドレスアップのなかにあるグラマラスな要素とは抑圧と解放の共存であり、それを端的に表現できる最高の手段がネイビースーツである、というわけ。軽やかでしなやかであることが求められる時代のなかで、時にベーシックな一着を威風堂々と着こなす。そんな気構えや姿にこそ、オヤジしかもちえない無二の色気が宿るのです。


スナップ・木村金太 静物・蜂谷哲実(hachiya studio) スタイリング/村上忠正 文/渡辺 豪(本誌)
※本特集は2017年5月号で掲載している企画の抜粋です。

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