2017.02.22

技術力の革新で 日本酒でも瓶内二次発酵が トレンドに

今月の一本Hakkaisan



瓶内二次発酵酒 あわ 八海山

3600円(720㎖) 問八海醸造 ☎025-775-3866

本物のジャパン・クオリティを発見

「瓶内二次発酵」。今や泡ものブームのマストな要素として、世界的に一般常識として認知されつつあるワードです。そう、シャンパン製法と呼ばれることもあります。同じ製法で造られているものにイタリアならフランチャコルタ、スペインならカバがありますからご存知の方も多いと思います。この製法は非常に手間と時間とコストがかかります。上質なブドウであればあるほど、素材本来の旨みを醸し出してくれますから、これを選ばないのは人生、損をしていると断言。この美味しさを理解してしまったら、炭酸注入スパークリングには物足りなさを感じてしまうでしょう。やはり天然の泡が生み出す勢いは心地よくはじけてくれますから。

ではこの製法を日本酒で実現させたらどうなるだろう……。長年の研究からようやく発売に至ったこちらの「瓶内二次発酵酒 あわ 八海山」がひとつの答えでしょう。日本酒用米の世界でグラン・クリュと呼ばれるエリアから収穫した山田錦をベースに自然発酵から生まれるガスのみで瓶内二次発酵させた“逸本”。八海醸造で大人気のスパークリングはにごりですが、こちらは透き通った輝きがあります。グラスに注ぐと小さな真珠がつらなるような泡が一本細かく立ち昇り、香りも丸く穏やか。丁寧に研がれた米の印象が湧いてきます。口に含んだ瞬間柔らかな甘味が広がるのですが、これが本当にエレガント。米の持つ糖分がきれいに表現されているのです。このアタックはブドウでは表現できないまろやかさ。1本1本、丁寧に仕上げていることを感じるでしょう。少し冷やしめでスタートすること。温度が上がることで見えてくる香りの複雑さでさらにもうひと口欲しくなります。個人的には米つながりで、塩気のきいたおかきをアテに味わってみたいなっと。エビなど甲殻類のコクがあっても面白いと思いますよ。

藤崎さとこ●ワインスタイリスト

2016年末のソウルにて発見した食材で2017ワールドツアーの裏テーマが決定。世界中にコレがあることは理解していたゆえ、もっと深く掘り下げる必要があると己に課す。人生、目的があると気持ちもアガる。

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