2016.08.19

飲むことだけで終わらせない "イタリアの至宝"

Ornellaia 2013

2万5000円(750㎖) 問:日本リカー ☎03-5643-9772

味わいが醸し出す「オルネッライア」

土着品種にこだわり、その地方の特性をかたくなに守る。イタリアワインを総評するならこう言えるワイナリーが多いと思います。実際全土で栽培されているイタリアならではの同じブドウ品種はありません。この意識がある一方でテロワールの可能性を精査し、世界的品種に挑戦するワイナリーも登場してきています。

今回ご紹介する「オルネッライア」はその先駆けと言ってよいでしょう。別名・スーパートスカーナ。サンジョヴェーゼを主体としたワインを造ってきた歴史のなかで1985年、ボルドー品種で完成させた「オルネッライア」の完成度の高さに衝撃が走りました。現在は、2013年がリリースになっています。そして何より、オルネッライアの精神はワインを飲むということだけにとどまらず、ワインを飲む情景、抱く世界観を尊重し2009年「ヴェンデミア・ダルティスタ」プロジェクトをスタートさせます。これは毎年異なる芸術家が、その年リリースされるオルネッライアのボトルに味わいから想像される印象をオリジナルラベルとしてデザインするもの。そしてその限定ボトルの売り上げを世界のさまざまなジャンルの芸術活動に寄付する活動です。

今リリースの2013年は日本人画家・彫刻家である曽根裕氏がデザインしました。そのコンセプトにある味わいのキーワードが「エレガンツァ」。イタリアのワイナリーが造るボルドータイプのブレンドは、王道のフランス、ニューフェイスのアメリカとは一線を画します。テロワールのもつ複雑性からうまれるしなやかさと柔らかさが別物。特にタンニンがパワフルではないことに驚きます。これがエレガンツァに通じるのでしょう。購入したら1週間はセラーで休ませてから楽しんでくださいね。すぐ、はダメです。

藤崎聡子●ワインスタイリスト

ワールドツアー後半戦スタートに伴い日本のワイン事情を勉強中。特に日本ワインは今、目覚ましい発展をしており、日本古来の品種に世界が注目している。5月の香港でも質問攻めにあったほど。

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