With NIKITA

シガーもオヤジもシャンパンも 熟成感こそ女性を酔わす

今月の一本パドロン ファミリー・リザーブNo.50

Padron Family Reserve No.50

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4500円(1本)、4万5000円(1箱) ヒロミエンタープライズ ☎03-3823-0931

「パドロン ファミリー・リザーブNo.50」

今回は、シガーの熟成についてお話ししましょう。ファンであれば、シガーもシャンパンと同じように、熟成させて作られることはよくご存知だと思います。一概にはいえませんが、熟成期間が長ければ、それだけ味わいに深みや、ふくよかさがでる傾向があります。例えば、同じシャンパンでも、クリュッグやドン ペリニヨンは通常より瓶内の二次熟成を長くすることで、あの典雅ともいえる味わいを出すことができるのです。長熟というのは、高級のひとつのベクトルなのです。

高級シガーであれば、3年くらいは熟成させたりしますが、今月の一本はなんと10年も熟成させた特別なシガーです。ニカラグアを代表する銘ブランド、パドロンが、会社創業50周年を記念して2014年にリリースした、ファミリー・リザーブNo.50です。その名前から推察するに、本来は内々で楽しむために熟成させておいたものが、あまりに旨いので周年企画として特別販売されたのかもしれません。論より味わい。典雅な芳香は、口腔内から脳天までとろけさせてくれます。

熟成という工程が、分子レベルでどのような変化を与え、人の五感にどのような働きをするか?実は、科学的な根拠は、証明されていないのです。しかし、私たちは直感的に、嗜好品は熟成をすると“角がとれて丸みを帯びる”ことを知悉しています。このシガーの煙の質そのものに、トロリとした丸みを感じるのでした。ちなみに、男は発酵こそしませんが、それでも円熟という熟成の仕方はあるでしょう。円熟のある着こなしこそ、女性を酔わすのであって、それこそオヤジの特権であります。そのためには、このシガーのように、10年は熟成が必要ですかね!?

PROFILE

中村孝則●コラムニスト
世界各地を独特の視点で読み歩き、さまざまなメディアでラグジュアリーライフを提案。

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