ホームに戻る
森口徳昭のロンドンわしづかみ!!
ナポリ(のスーツ)を見て(着て)死ね。
26 July 2010
POSTED BY MORIGUCHI

napo01

ナポリの街角にて撮影。誰が言ったか知らないけれど、
「Vedi Napoli e Poi Muori!(ナポリを見て死ね)」
という言葉がこんなに広がったのは、それほどナポリが
旅人を虜にする力があったからなのでは!!

業界のナポリ王子こと長野さん(双葉通信社)と、
その優しい気質はもはやイタリア人以上!?な
富士原さん(ARVESTI JAPAN)と、あまたの仕立て伝説を持つ
檀さん(SARTO)が、ピッティ後にナポリ入りするという。

「はいはい!!森口も行きます!!」
とばかりに、サルトリアの心臓に触れられる旅に
ちゃっかり&しっかりくっついていきました!!

と、ナポリへ到着すると……。
街はクラクションの嵐、ここは東南アジアなのでは?と
疑わってしまうほどのはためく洗濯物。
そして、ひとりで街を歩くと、原付に乗った怪しいオジさんが
きっとどこかで盗んだであろうiPhoneを売りつけてくる。

デ、デンジャラス地帯であります。これ、ナポリの一面ですが、
一度“戸”をくぐれば、絶品のオンパレードをナポリは魅せてくれました。

たとえば、クリントン元大統領も来店したという
ピッツェリア「ディ・マッテオ」の“戸”に入ると、
釜にて焼きたてのマルゲリータがもうメチャうま。

ギャラリー「MADRE」の“戸”を抜ければ、
ダミアン・ハーストやギルバート&ジョージなどの
アガるモダンアートも目白押し。

でね。
大お目当てのサルトリアの“戸”をくぐれば、そこには
日本人の前肩にもズバリと合う絶品ハンドメイドスーツと、
熱いナポリ人のおもてなしが待っていたのです。

今回、“戸”を抜け、工房にお邪魔させていただいたのは
「ダル・クオーレ」「レオナルディ」「チェザーレ・アットリーニ」の
3大サルト。それぞれの“凄さ”はここでは割愛するとして、
デザイナーではなく、職人として明るく生きる彼らのソウルを紹介。

napo02

さて、こちらはなんでしょう?

こ、こんなタコ、見たことあります? こちらは、6歳から鋏を握る
番長サルト、アルフォンソ・レオナルディ氏の手であります。
「レオナルディ」の工房は、母と奥さんの3人で経営。
我ら日本人珍道中軍団がお邪魔したら、自家製の甘い甘い
レモンチェロ(お酒)でもてなしてくれました。
奥さん曰く「うちはスーツも作ってるけど、お酒も作ってるのよ」と。
心が暖まる、ナポリジョークです。

で、番長のレオナルディさんは、見た目は確実にイタリアンマフィア。
生まれてきたときですでに6キロもあったらしい。
なのに、実の性格は気さくを絵に描いたようなお人。
遠くはるばる日本やロンドンから来た客人に、
別の客に仕立てたスーツを、記念に着させてくれました。

napo03

イタリアの喜劇王からその名を取ったスーツ「トト」。
結婚式用のブラックスーツです。森口は普段はサイズ46ですが、
こちらはなんと40。不思議と入ってしまう、ナポリメイドの
スーパーフィット感。この1着を着たいからお金を稼ごうとか
身体を引き締めようとか、思えるほどの出来映え。
スーツに恋することもありました。

さて、二軒目の“戸”をくぐらせてもらったのは、
鬼才、ダルクオーレ。ダルクオーレ氏自身は
ナポリ人とは思えないほど無口。ザ・職人という感じ。
ここのスーツにも、ちゃっかり袖を通させてもらいました。

napo04
napo05

アームホールがメチャ細でも、マニカカミーチャで動きやすい。
どこぞのメゾンにも見習ってほしいほど、超モダンなスーツ。
はぁ、これも欲しい。稼がねば。

左の御大がダルクオーレ氏であります。
無口と書きました。が、内に秘めた男気が素晴らしい。
アルヴェスティジャパンの富士原さんが
オーダー用の生地を渡しに行ったその翌日に、
なんと仮縫いを仕上げていたのです。おそらく、夜なべ!?
そう、ナポリのスーツが何より魅力的な理由。
それは、ハンドメイドの着心地が
愛と温もりに裏打ちされているからなのです。

では次週は、そのナポリ珍道中の番外編をお届けします。
チャオ!!

P.S.
ナポリのスーツフリークに朗報!! ダル・クオーレ氏が
8月初旬に来日することが決定。しかも、8/6(金)、8/7(土)と
「Beams HOUSE丸の内」でオーダー会を開催。
“ナポリに行く時間ねぇなぁ”な、オヤジ様はゼヒ。
napo06

このエントリをはてなブックマークに登録 Yahoo!ブックマークに登録 Deliciousにブックマーク
RECENT ENTRIES
PROFILE
森口徳昭

森口徳昭(もりぐち・のりあき)

『LEON』などで編集者経験を積み、現在は、“男”のルーツがあるロンドンに遊学中。イタリア人もこっそり影で憧れる、イギリス人の気質って何?ゆっくり探りつつ、根っから紳士な国のラグジュアリーや、パンクが生まれた国の次なる爆発ネタを、お届けします。