しあわせグルマ

JAGUAR XE S×ATAMI せかいえ

JAGUAR XE S×ATAMI せかいえ

しあわせグルマ

JAGUAR XE S×ATAMI せかいえ (1/3)

※本特集は2015年11月号で掲載した企画の抜粋です。

クルマもファッションも英国というと堅苦しいイメージを連想しがち。しかしですね、いまどきの英国は想像以上にモダンで洒脱で格好いい。という印象を与えてくれたのが、今月のクルマ、ジャガー XE S。東京からひとっ走りして、熱海のお宿へ行ってきましたよ。

静かに見守る、というのもおもてなしのひとつ

あくまでも一般的なお話ですが、若い女性は刺激を求めがち。だって、いろいろ経験したいお年頃ですからね。で、そういう相手とは刺激的なクルマでインパクト勝負的なお宿に行く、というのもひとつの正解。でも、大人の女性となると、そう簡単にはいきません。自立した大人ですから、当然これまで数多のおもてなしを受けてきたわけで、それなりに遊びも知っているし、本物を見極める審美眼だって持ち合わせている。では、そういう人にオヤジさんが、してあげられることってなんでしょう。とびきりの贅沢? それとも非日常に満ちた派手な演出?

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エントランスからドラマティック / 宿の入り口の奥には目の前に広がる太平洋を一望する大きなガラス窓が。一幅の絵のような美しい海を見れば、誰だって笑顔になってしまうもの。海には、そうやって心を解きほぐしてくれる素敵な効果があるのです。

いやいや、静かに凪いだ海のように、落ち着いたひと時を一緒に過ごす、ということではないでしょうか。あれやこれやとちょっかいを出すようなおもてなしもあれば、無の時間を提供するというおもてなしだってアリ。どうでしょう、これは余裕と自信のあるオヤジさんならではのテクニック。それにうってつけの一台として選んだのが、今月のクルマ、ジャガーXEです。ラインナップのなかでは、もっともコンパクトなクルマですが実用性の高い4ドアセダン。そして昨今のジャガーらしいシャープで精悍な顔立ちからリヤにかけて、クーペのようなルーフラインを描く姿はとてもエレガント。それらの外見的要素が相まって、モノとしてのデザインバランスがとっても美しくまとまっているのです。そこに同ブランドのポリシーでもある“クルマは美しくなければならない”というメッセージが込められているのですね。で、ご多忙な大人の女性をもてなすことを想定して、お宿は東京からひとっ走りで行ける伊豆をセレクト。なかでも太平洋を一望する「せかいえ」は、熱海市の高台、伊豆山温泉に位置する12室のみの静かな旅館。お部屋はすべてオーシャンビューなのはもちろん、5階にある、オープンエア紺碧テラスが実に素晴らしい。微かに聞こえる潮騒とそよぐ風に包まれて、目の前に広がる海を眺めれば、仕事で波立っていた心も落ち着きを取り戻すというもの。そっと、静かに見守ってあげれば、さみしくなったら向こうからオヤジさんに甘えてくるはず、という素敵な予感を覚える旅の組み合わせとなったのでした。

モテる理由は誰にも似ていない存在感

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Jaguar XE S[ジャガー XE S] 
ジャガーが満を持してDセグメントに投入した4ドアセダン。ジャガーらしいノーズの低いスポーティなデザインは、ルックスからして単純なクルマじゃないことを主張。いまどきな英国を代表する洒脱なクルマです。/全長×全幅×全高:4680×1850×1415㎜ ホイールベース:2835㎜ 車重=:1710㎏(電動ガラスサンルーフ装着車は1730㎏) 駆動方式:FR エンジン:3リッターV6 スーパーチャージド ガソリンエンジン 最高出力:340ps(250kW)/6500rpm 最大トルク:450Nm/3500rpm 価格:769万円/ジャガー(ジャガーコール)

わかりづらさこそが最大の魅力です

LEONといえばイタリア、というのと同じくらいわかりやすく、ジャガーといえば英国を代表するスポーツカーメーカー。とはいえ、それほど派手なイメージがないのも事実。ファッションもそうですが、イタリアがわかりやすいのに対し、英国はちょっとわかりづらいですよね。それに魅力をアピールする方法も控えめで、それを“アンダーステイトメント”と呼んで美学としてもいる。だからシガーを燻らせるにしても、わざとリングを外してブランドがわからないようにしたり、とにかく自慢しないことが品格の表れとなっているのです。読者諸兄にとってみれば、ちょっともの足りなく思えるかもしれませんが、そういう美学も世の中にはあって、そのどちらが正しいというわけでもありません。つまりオヤジさん自身がやりやすく、モテる方法を選べばそれが正解、ということです。

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モダンブリティッシュが息づくデザイン / イグニッションをオンにすると上昇するドライブセレクターをはじめ、メタルとレザーのコントラストによってインテリアデザインは、モダンブリティッシュな仕上がりに。今回乗ったクルマはオプションの20インチホイールを履いていましたが、ルックス的にも大口径が好相性ですよ。

で、今回のジャガーを人に例えるとすれば、派手さはないけれど存在感はある、といったところでしょうか。その味わい深い立ち位置も大人好みだったりするのですが、今回選んだグレードはXEのなかでも、もっともスポーティなXE S。エンジンはFタイプ譲りのV6、3リッターのスーパーチャージドで、これがすこぶる速い。走行モードには新しいクルマらしくエコモードも備わっていますが、走りを楽しむならダイナミックモードを普段遣いってのがオススメです。なにしろ加速もエグゾーストも違いますし、思い描いたように走らせることができるので、それがなんともいえない高い満足感をもたらしてくれるのです。

かといって刺激的かというと、そうではなく、路面の凹凸は巧みに吸収してくれ、コーナリングではしっかりとした粘りを見せてくれるため、実用域において申し分のないジェントルな走りを見せてくれます。そして、今回のドライブで一番のメリットだと感じたのは、そのボディサイズ。「せかいえ」に行くまでは、高台に向かって坂道を上っていくのですが、いくつか道幅の狭いコーナーがあり、そこですれ違う時に無駄に心配しなくて済む。そういう場面で動揺する姿なんて見られたくないし、欲しいのは路肩ギリギリのドキドキ感じゃなくて、愛のある緊張感ですからね。というように、いろいろな意味において安心感があるのに、望めば本気の走りも手に入る。でもって、そのスペックをひけらかさない優雅なデザインに包み込んだクルマが、ジャガーXE Sの正体だったのです。

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大人に必要な静けさを取り戻せる宿

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