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キム・ジョーンズが提案するダンヒルの革新

カエル型のリュックや、スウェットのつなぎ、ネオポップな色使い。
トップショップ・ニュージェネレーションアワードを2年連続で受賞し、
『The face』誌も、ファッションで最も影響のあるトップ100に選定。

そんな英国の新進気鋭デザイナー、キム・ジョーンズが
“ダンヒルのクリエーティブ・ディレクターに就任!!”とのニュースが
流れたのは、もう2年前のこと。

当時は、社会と折り合いをつけながら
ファッションをたしなむダンヒルフリークにとって、
その激しいクリエーションには一抹の不安があった。

でもそれもいまでは、なんと懐かしいことか。

キム・ジョーンズは、重圧に屈することなく、
我々が愛する伝統を、ラグジュアリーに、そして
ファンタスティックに革新した。

その革新は2010年のAWコレクションを見ても一目瞭然。
不安どころか、ファーストルックから着こなし心がワクワク。

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こちらが、“伝統革新コレクション”のファーストルック。
品の良いジャケットには、エンブレムとシルバーボタンが。
レザーの手袋を合わせ、柄チーフをTVでちょい魅せ。
ルールをわかった上でのギリギリの遊びがたまらない。

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ラグランは、ややフェミニンになりがちだが、
さりげない袖のロールアップ、ベルトのワイルドな結び方、
かつスポルベリーノな合わせによって、むしろマニッシュ。
成熟した我々にこそ、似合いそうなコートだ。

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スラックスにマウンテンブーツを合わせるこの度胸。
そして、おそらくは創業者のアルフレッド・ダンヒルに
オマージュしたであろう腰回りの革使い。落ち着いた大人の
雰囲気がありつつも、新鮮さがどのルックにも溢れている。

そう、彼の爆発的なクリーションは小ワザに宿り、
それがかえって“英国らしさ”と“新時代っぽさ”を同時に生む。
(日本男性がブーツインならぬ靴下インするかはともかくとして)
その小ワザの巧さたるや、真似せざるを得ない!?

考えてみるに、キム・ジョーンズは、すでに37歳。
しかも、生粋のロンドン育ち。彼がスーツが生まれた国に
“いまのオヤジ”の気分を加える資質は、十二分にあったのだ。

そして、どのスタイルもちょい遊ぶ。
なんてLEONなクリエーション。

2010年秋冬も、ダンヒルを纏えばますます遊び上手を気取れそう。

※ちなみにキム・ジョーンズは、2008年SSコレクションを
最後に、自身のシグネチャーブランドを休止している。
ダンヒルにクリエーションのすべてをかける決意がうかがえる。

文/NORIAKI MORIGUCHI(LONDONese)