Drivers' LEON

第110回「最新のタイヤ事情」

足元こそテクノロジーの
進化がモノをいう

足元こそテクノロジーの進化がモノをいう

Drivers’ LEON

足元こそテクノロジーの進化がモノをいう (1/4)

※本特集は2016年8月号で掲載した企画の抜粋です。

男のお洒落にとって重要なアイテムのひとつである靴。それはマラソンや山登りの間では身を守るうえでも非常に大切な存在だ。翻って、クルマでもっとも注目しなくてはならないアイテムも足元にあり。車体を支えるタイヤこそがドライバーの命に関わる重要な部分と言えよう。つまり、タイヤには目には見えない最新テクノロジーがゴムでできた黒い輪っかの中にたっぷり詰まっているのである。そこで今回は、今日のタイヤ事情とともに最新モデルをキャッチアップ。4カテゴリーに分けて、奥深きタイヤの魅力に触れてみよう。

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01.コンフォート
昨今のコンフォートタイヤの傾向は、単に「乗り心地がいい」だけでなく+αが求められる。
02.クラシック
古いクルマを愛するひとはタイヤの入手に悩まされていたが、近頃うれしいニュースが!
03.オールラウンド
オンロードもオフロードもこなせるクルマがあるように、タイヤもあらゆる道に対応する。
04.ランフラット
欧米では「安全」と評価が高いのが、パンクしても走り続けられる新世代タイヤの存在だ。

タイヤの寿命は約3年という事実

車輪と人類の歴史は長い。一説によると紀元前3000年ぐらいと言われていて、紙の発明が紀元前150年というから、車輪が人類の文化の発達を支えてきたといってもよいだろう。

つまり、タイヤはひとつのクルマ文化の象徴と言えるかもしれない。例えば、レストラン評価本であるミシュランのギド・ルージュ。フランス各地のレストランを掲載したガイドブックは、クルマでの遠出の促進というのが通説だ。タイヤの消耗を早めて買い替えさせるのが、自動車の空気入りタイヤを初めて作った当時のミシュランの思惑だったと言われている。

タイヤは、ハガキ1枚ほどの接地面しかもたないが、クルマと地面を唯一つなげる部分だけに、実は走りに直結する重要なパーツと言える。

意外に見過ごされがちだが、クルマ好きにこそ気づいてほしいのは、タイヤは消耗品であることだ。山の上の三ツ星レストランまで何百キロも小旅行を繰り返さなくても、3年もすると、タイヤのゴムに弾性を与えている油分が揮発して硬くなってしまう。すると路面のグリップが失われてスリップしやすくなる。そのため、トレッドパターンが摩耗していなくても、定期的な買い替えはマストである。正しい買い方は、肉や魚と同じような“生鮮”製品という考え方と一緒であり、プロショップで、日光や外気にさらされていないものを選ぶことが正解。製造年月が側面に出ているので、できるだけ新しいものを選びたい。

一方でタイヤは、たわみやグリップによって個性が出るので実は楽しみも多い。違う銘柄にすると、同じクルマ? と驚くほど操縦性が変わるのは、読者の方も先刻ご承知ではないだろうか。そこがタイヤを買い替えるうえでの楽しさなのだ。

また最近は古いクルマ用のタイヤも充実してきて、文化への貢献度は以前より高くなっているかもしれない……。

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01.コンフォート

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