Drivers' LEON

「世界のヒストリックカーショー」

ラグジュアリーな社交場として
個性化の時代へ

〜Vol.1〜

ラグジュアリーな社交場として個性化の時代へ 〜Vol.1〜

Drivers’ LEON

ラグジュアリーな社交場として個性化の時代へ 〜Vol.1〜 (1/2)

※本特集は2016年1月号で掲載した企画の抜粋です。

いま自動車メーカーさえも視線を注いでいるのがヒストリックカーの世界だ。
そこで、今回は世界各地のカーイベントに自ら足を運び取材を行った本誌編集長の前田とモータージャーナリストの九島氏がそんな魅惑の世界を徹底リポートする。

 

2015 THE QUAIL MOTOR SPORTS GATHERING
[2015 ザ・クエール・モータースポーツ・ギャザリング]

グラスを手にスーパーカーを楽しむ祭典

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モントレー半島のゴルフリゾート『ザ・クエール ロッジ&ゴルフ クラブ』で開催される。その名のとおり、新旧のスポーツカーの祭典。15回目を迎えた今回はデビッド・ブラウン・オートモーティブやシンガー・ビークルデザインなどいま話題のビルダーも参加し、さらにその存在感を増しつつある。

 

マニアックな雰囲気も油の臭いもしない3つのヒストリックカーイベント

ここ数年の中古取引価格の高騰、フェラーリやポルシェなどプレミアムメーカー各社によるパーツの再供給とメインテナンスサービスの開始など、ヒストリックカーを巡る価値観や環境の変化が話題だ。それはヒストリックカーとの付き合い方や、各国各地で開催されるショー、ラリーイベントのあり方にも影響を与えているように思えてならない。ここではまずアメリカとフランス、ふたつの場所で開催されたヒストリックカーイベントを例にとって、変容するその関わり方を専門誌とは少々違った視点で見てみたい。

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会場にはひっきりなしにプライベートヘリが行き交い来場者のクラスを否が応でも物語る。参加車両は歴史的スポーツカーに加え、フォーミュラカーにGT、WRC出場マシン、自動車メーカーのブースまであり、まさに新旧スーパーカー天国だ。

世界で最大規模を誇るのがアメリカ西海岸で開催される、モントレー・カーウイークだ。あの『ペブルビーチ・コンクール・デレガンス』がよく知られるところだが、実は“ウィーク”という名のとおり、美しい自然と富裕層の別荘が立ち並ぶこのモントレー半島はおよそ一週間に渡って、さまざまなヒストリックカーの展示、イベントが開催される。なかでもあのザ・ペニンシュラホテルズが運営する『ザ・クエール・モータースポーツ・ギャザリング』は白眉だ。

一人600ドルという高額なチケットながら毎回チケットは発売と同時に瞬時に完売するという人気の秘密は、そこに集まるクルマもさることながら、そのホスピタリティによるところが大きい。なんと会場には世界各地のザ・ペニンシュラホテルズによるフードサービスが供され、白亜の大小のテントの下で美しいクルマを眺めながら、高級シャンパンとホテルクオリティの食事を楽しめるようになっている。

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白いテーブルクロスが掛けられたテーブル&チェアのセットはまるでホテルのレストランを屋外に持ち出したような設え。会場に設営された巨大なテントではあのザ・ペニンシュラホテルズの香港、バンコク、ニューヨーク、シカゴ、ビバリーヒルズ、パリの各地の料理が振る舞われフリーフローのシャンパンサービスも楽しめる。

極度に制限された来場者数のおかげで会場にはゆったりとした空気が流れ、そのためか女性の来場者が多いことも特徴だ。チケットの価格からも当然来場者は比較的アッパークラスに限定されるだろうが、ともするとマニアックな男性のための、閉鎖的な空気さえ漂うイベントととらえがちな我々日本人のカーカルチャーに比すと、女性も楽しめるその雰囲気はむしろ開放感たっぷりで微笑ましい。

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ペニンシュラのカーラリー2017年に日本を走る!?

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