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広見護の極上シガータイム
新しい時代
15 June 2010
POSTED BY 広見 護

私もツイッター君と同じ年ごろに葉巻にハマリ、以来20年間、葉巻について書き、売り、生計を立ててきた。もちろん、買って葉巻を吸った。けれども、安いからといって、ネットで葉巻を買ったことは一度もなかった。そのワケは、シガーショップに友人がたくさんいて、彼らから葉巻を買うのが道義だと感じていたから。

葉巻を介して知り合い、その友人が天国へいけば、共通の葉巻友達どうしで葬式に駆け付けた。そんな人達がたくさんいる。葉巻は彼らと出会うキッカケになったけれど、葉巻を吸わないようなときでも、友情のようなものは生きていた。本当に大事にしていたものは、共通の趣味を通じ出会った友であり、その媒介者である葉巻は別になくてもよかった。

wisky

葉巻とお酒はよくあう。お酒と言えば、ウイスキー。
今や日本のウイスキーも世界的に高く評価されるようになりました。
こちらの竹鶴21年は、英国のウイスキー専門誌
『ウイスキーマガジン』の発行元である
パラグラフパブリッシング社が主催する
「ワールド・ウイスキー・アワード」で世界最優秀賞
“ワールド・ベスト・ブレンデットモルト・ウイスキー(ピュアモルト)”を受賞。
後味がスッキリした味わいのニカラグア産
「アロマデニカ・ピンタ」との相性もバッチリです。

bottle

日本のバーは、世界で一番シングルモルトの品ぞろえが充実しているというのは
今や知られた話し。スコットランドでもそんな酒はないというモノが
日本では良心的な価格で飲めるのです。日本のバー文化は、
職人気質のオタク的バーテンダーが背負って立っています。
若手がストイックに深夜まで日夜研鑽している様は、美容院に似ていますね。
日本ではバーに行かなきゃ損!というワケで、代表的なウイスキーのおさらいから。
左から「山崎18年」、「竹鶴21年」、「バランタイン30年」、
「アードベックTEN」、「マッカラン18年」。今宵は何を飲みますか?

20年の月日を経て、葉巻オタクの坊やだった私がもし一人前のオトナになったのだとしたら、目の前にいる自分の息子のような年齢の青年が個人輸入で葉巻がいかに安く買えたか、目を輝かせて語るのを、少し複雑な気持ちで聞くしかなかった。

かつていたシガー紳士は皆天国へ行った。当時、バリバリだったオトナは定年を迎えリタイヤした。順番的に私はオトナになり、新しい世代が増えてきた。時は移ろう。

彼らには、パソコン画面上の“茶色い棒”(=葉巻)のデータとスペック、価格と味とそのCP(=コストパフォーマンス)しか存在しないのかもしれない。若さゆえに、粋な酒の飲み方や粋な紫煙の燻らせ方、何か精神的なモノが理解できないのかもしれない。名を隠し、顔を隠し、氏素性を隠してネット上で誹謗中傷を繰り返すかもしれない。キーボードの隣にはフィギュアがあるかもしれない。さんざん世話になりながらも潰れゆく商店街の店先で、隣にできた巨大スーパーの安さを吹聴するような無神経で図々しい若者かもしれない。あるいはニートのような輩なのかもしれない。

しかし、それでも彼らには希望がある。何がしかの悩みを抱え、それを中和させる解を葉巻に見出した賢明な判断。葉巻という共通のモノで知り合えて、分かりあえる何かがあるハズ!“自分がシガーバーで浮いてしまって恥ずかしい”という羞恥心がツイッター君の良識を端的にあらわしている。かつて自分が通ってきた道だから、オヤジにはすべてお見通し。

というわけで、なんだかんだといいながら、ツイッターで若者と出会えて嬉しいオヤジなのでした…。

では、また来週。

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PROFILE

広見護(ひろみ・まもる)

90年にソムリエ資格を取得後、単身キューバへ。銀座のフレンチレストラン在職中の97年、日本で初めて葉巻の書を著す。その後、外資系商社にてシガービジネスに携わり、06年から独自にシガーの輸入販売を開始。07年にはオリジナルシガーのブランドを立ち上げ、08年直営シガーバーをオープン。葉巻を吸い、書き、つくる、マルチプレーヤー。葉巻歴20年。

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