シガーのブランド紹介、第1回目は「モンテクリスト」。そのワケは、このブランドが世界的によく売れていること。そして、その味が非常に高いレベルでよくまとまっていることにあります。キューバの葉巻を試そうというとき、モンテクリストを吸う機会は早い時期に訪れるでしょう。最初は比較するものがないから、「なんだ、こんなものか」と思うかもしれません。 しかし、他の産出国の葉巻と比べてみた場合に、その違いがはっきりとわかります。一番ポピュラーなプチコロナ・サイズの「No.4」を例に見てみましょう。味は苦味が少なく、カラメルに似た甘みが感じられます。口で転がせるくらいのちょうどよい太さ。他の人がこの葉巻を吸っているときに漂う香りのよさ。どれもが非常に高いレベルで完成しています。それが一本1,300円!これって、グラスワイン一杯のお値段ですよ~。
このブランドの歴史は、スペイン出身のアロンソ・メネンデス氏が同郷のホセ・ガルシア氏と共にメネンデス&ガルシア社を1935年にキューバで興したことにより始まる。ブランド名は、「三銃士」や「モンテクリスト伯」などで知られるフランスの文豪、アレクサンドル・デュマ・ペール(1802-1870)の同名の小説から名付けられた。どうしてかって? そのわけは、当時の葉巻工場ではたばこを巻く作業部屋の一角で、流行りの小説やニュースを読んで聞かせるスピーカーがいて、労働者は耳学問で世間のことを知りました。で、シガーローラーに特に評判がよかった読み物がこの「モンテクリスト伯」だったのです。 スペインや米国の植民地として搾取される者の悲哀をイヤというほど味わってきたキューバの労働者は、葉巻工場を小説に登場する牢獄の島、シャトーディフ(=イフ城)に重ねた。そして今の境遇は、無実の罪で14年間投獄された悲劇の主人公エドモン・ダンテス。夢は財宝の島、モンテクリスト島で巨万の富を築き、貴族モンテクリスト伯爵として返り咲くヒーローというわけです。自分を陥れた者への復讐を成し遂げる物語は、やがて独立運動へと繋がり、葉巻の中に丸められて送られた決起の指令によって、キューバ革命が起こるのです。 葉巻工場のオヤジも日本のシガーオヤジも、小説のストーリーと自身の境遇を重ねて燃えちゃいます。「いつか絶対にここから抜け出し、富と権力を手中に収めてやる!そして、最愛のメルセデスを俺のものにして見せる」古今東西、オヤジとニキータとシガーの関係は、三本の矢のごとし!? では、また来週!
広見護(ひろみ・まもる)
90年にソムリエ資格を取得後、単身キューバへ。銀座のフレンチレストラン在職中の97年、日本で初めて葉巻の書を著す。その後、外資系商社にてシガービジネスに携わり、06年から独自にシガーの輸入販売を開始。07年にはオリジナルシガーのブランドを立ち上げ、08年直営シガーバーをオープン。葉巻を吸い、書き、つくる、マルチプレーヤー。葉巻歴20年。
HIROMI ENTERPRISE HP
シガーのブランド紹介、第1回目は「モンテクリスト」。そのワケは、このブランドが世界的によく売れていること。そして、その味が非常に高いレベルでよくまとまっていることにあります。キューバの葉巻を試そうというとき、モンテクリストを吸う機会は早い時期に訪れるでしょう。最初は比較するものがないから、「なんだ、こんなものか」と思うかもしれません。
しかし、他の産出国の葉巻と比べてみた場合に、その違いがはっきりとわかります。一番ポピュラーなプチコロナ・サイズの「No.4」を例に見てみましょう。味は苦味が少なく、カラメルに似た甘みが感じられます。口で転がせるくらいのちょうどよい太さ。他の人がこの葉巻を吸っているときに漂う香りのよさ。どれもが非常に高いレベルで完成しています。それが一本1,300円!これって、グラスワイン一杯のお値段ですよ~。
「三銃士」をイメージ。黄色がモンテクリストのイメージカラー。
無垢のスペイン杉のタイプ。モンテクリストの中で私のイチオシは、
「エスペシャルNo.2」。ビロードのような喉越しは、
正にハバナシガーのロマネ・コンチ。褒めすぎかな?
控えめ、一途、頑固、そんなイメージが連想されます。
「エスペシャルNo.2」、「エドムンド」と「プチ・エドムンド」、
「オープン・シリーズ」4種類、「チューボ」と「プチ・チューボ」。
もちろん「エドムンド」は小説の主人公の名に由来。
オープン・シリーズは、左から「ジュニア」、「レガータ」、「マスター」、
「イーグル」とゴルフに由来するネーミングでライトテイストなシリーズ。
このブランドの歴史は、スペイン出身のアロンソ・メネンデス氏が同郷のホセ・ガルシア氏と共にメネンデス&ガルシア社を1935年にキューバで興したことにより始まる。ブランド名は、「三銃士」や「モンテクリスト伯」などで知られるフランスの文豪、アレクサンドル・デュマ・ペール(1802-1870)の同名の小説から名付けられた。どうしてかって?
そのわけは、当時の葉巻工場ではたばこを巻く作業部屋の一角で、流行りの小説やニュースを読んで聞かせるスピーカーがいて、労働者は耳学問で世間のことを知りました。で、シガーローラーに特に評判がよかった読み物がこの「モンテクリスト伯」だったのです。
スペインや米国の植民地として搾取される者の悲哀をイヤというほど味わってきたキューバの労働者は、葉巻工場を小説に登場する牢獄の島、シャトーディフ(=イフ城)に重ねた。そして今の境遇は、無実の罪で14年間投獄された悲劇の主人公エドモン・ダンテス。夢は財宝の島、モンテクリスト島で巨万の富を築き、貴族モンテクリスト伯爵として返り咲くヒーローというわけです。自分を陥れた者への復讐を成し遂げる物語は、やがて独立運動へと繋がり、葉巻の中に丸められて送られた決起の指令によって、キューバ革命が起こるのです。
葉巻工場のオヤジも日本のシガーオヤジも、小説のストーリーと自身の境遇を重ねて燃えちゃいます。「いつか絶対にここから抜け出し、富と権力を手中に収めてやる!そして、最愛のメルセデスを俺のものにして見せる」古今東西、オヤジとニキータとシガーの関係は、三本の矢のごとし!?
では、また来週!