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広見護の極上シガータイム
灰皿をつくる
22 June 2010
POSTED BY 広見 護

茶道と同じように葉巻を嗜むということは芸術である。茶器に名品があるように理想のシガーアシュトレーを求め、つくってみた。

cagar&tray

最も短い「トレプチコロナ」から最も長い「ダブルコロナ」まで、
すべての葉巻に対応。灰の形が崩れないよう葉巻を灰皿に載せた時、
灰と灰皿の底が一センチ離れるように計算されています。
灰と最も相性の良い素材は土を高温で焼くことから生まれる。

遥か彼方、黄金の国から届いた小さな棺。幾重もの紙幣の封印を解き、釘を抜く。重い蓋を開けると、そこには熱帯地方で生まれ育った逞しい褐色の肉体が13体、横一列に並んでいる。微かに湿り気を帯び、鈍い光沢を放っている。湿った土の匂いがする。汗の匂いがする。褐色の肌からは、キラキラと光るダイヤモンドのような粒子があらわれている。長い眠りからさめて生贄に供される時を悟ったのだろうか。涙のように輝いてみえる。

儀式の時は訪れた。一体が取り出され、聖なる生贄に供される。まず頭部が切れ味鋭いギロチンで刎ねられる。次いで足が炎で炙られる。まるで生殺しのように時間を掛けてじっくりと火あぶりの刑に処せられる。ただし、貴族の印である紋章入りの頸飾は敬意を表され、最初に外されることはない。人類で最初にこの植物の煙を吸ったのが誰かは分からないが、インディオの霊が宿っているように思える。

野生の叫びに似た芳香を放ちながら、一時間で燃え尽きる。自らの肉体を犠牲にし、喫煙者に黄金のひととき、ブルースを奏でる。最後には、彼が確かにそこに存在した印として、真っ白な灰が残る。その昔、この貴重な灰は歯を磨く為の研磨剤として利用されたという。

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スクエアタイプ。カラーは全10色。イエロー、ブラック、レッド、
ピンク、オレンジ、ホワイト、ブルー、グリーン、ブラウン、ライム。
全長17センチX横幅7センチX高さ3.2センチ。価格8,400円(税込)。
長いバーカウンターで10人のお客さんが葉巻を吸っていたとします。
それぞれの灰皿がすべて形は同じで、色が全部違っていたら
オモシロイと思いませんか?そんなアソビ心で作っちゃいました。

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ラウンドタイプ。カラーは同じく全10色。お値段12,600円(税込)。
応接テーブルのような場所にはラウンドタイプがオススメ。
ヒロミマモル・デザイン、製作は京都の陶葊(トウアン)。

大事な人の遺灰を疎かにしてはならない。私は完璧なシガーアシュトレーを求め、オリジナルをデザインしました。ベットのように横になって休むこともできるし、ソファのようにちょこんと体を休めることもできる。気分が暗くならないように、明るい色を沢山揃えました。ワタクシ的には「レオン・レコメンページ」も狙えそうな出来なんですが、どうでしょうか?プロダクト・デザイナーとして活躍している夢は、妄想か…。

では、また来週!

■葉巻を吸うために必要なものがすべて揃い、不必要なものがすべて排除された研ぎ澄まされたプロダクト・デザインのシガーアシュトレー。
『ル・コネスール』全店(銀座本店、六本木店、渋谷店、赤坂店、東京丸ノ内ホテル店、グランドプリンスホテル高輪店)にて取り扱っています。在庫など、詳しくは直接各店へお問い合わせください。
http://www.leconnaisseur.jp/

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PROFILE

広見護(ひろみ・まもる)

90年にソムリエ資格を取得後、単身キューバへ。銀座のフレンチレストラン在職中の97年、日本で初めて葉巻の書を著す。その後、外資系商社にてシガービジネスに携わり、06年から独自にシガーの輸入販売を開始。07年にはオリジナルシガーのブランドを立ち上げ、08年直営シガーバーをオープン。葉巻を吸い、書き、つくる、マルチプレーヤー。葉巻歴20年。

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