ホームに戻る
広見護の極上シガータイム
本が教えてくれること
06 September 2010
POSTED BY 広見 護

それは、人生に欠かせないもの。私を輝かせてくれるもの。―どこかで、聞いたようなフレーズだと思った方は、かなりセンスのいいお方。そう。これって、映画『ファッションが教えてくれること』のキャッチコピーです。パクリはイケませんが、「ファッション」を「本」に置き換えたって、話は成立すると思います。

books

興味の対象の本は片端から買い集める、というのがワタクシ流。
知らないことがあっては我慢ならんのですが、買った後は放ったらかし…。
言い訳をさせてもらいますと、いつでも読めることが大事なのです。
葉巻の洋書は豪華な卓上本が多く、
とても贅沢な作りでできています。それひとつとってみても、
葉巻とはどういうものかということを提言していますね。

book

1961年に発行されたダンヒルの本。植物としての
たばこの部位の説明が書かれております。かなり古い本なので、
イマイチ正確性が怪しいのですが、本とはそういうモノ。
著者の主観で書かれるワケでして、百科事典ではありませんから、
それはそれでアリ。何がいいたいのかという主張が
一冊を通して分かればOKなのです。

3books

1969年に発行されたダビドフの本。
キューバの葉巻について熱く書かれております。
私はこの本を何冊か購入していますが、その内の一冊に
1991年4月購入と書かれていました。私が初めてキューバに行ったのが、
1991年8月。もし、この本が最初に買った本だとすると、
4カ月後にはキューバに行っちゃったことになります。
そうだとすると、私の性格は典型的な猪突猛進型のようです。

えー、ワタクシ。何を隠そう、ワイン本と料理本のコレクターだった時期がありまして、狭い部屋の床から天井まで、ビッシリ本で埋め尽くされておりました。収入のほとんどが本代に消えるような生活だったのですね。当時は、飲食業界で働いておりましたから、もちろんお勉強のためもありました。しかし、そもそも自分の好きなことを仕事にしているので、仕事と趣味がごっちゃになっているわけです。(今も同じようなもんですが。。。)

本の山を眺めていて思い辿り着いた結論は、他人の書いた本を読む側から書く側にまわらなきゃダメだなぁということ。といいますのは、本代の支払いが大変だったので、いつかこの投資を回収しなきゃいけないなぁ、と罪悪感のようなものを感じていたわけです。世の中には、こんなにも料理とワインの本があるのに、葉巻については一冊もないの!?これって、もしかしてオモシロイこと発見したかも、と気付くのに時間はかかりませんでした。

そして、イザ!決行の時は訪れました。神田に悠久堂という古本屋がありまして、買い集めたプロ用料理書とワイン本のコレクションを全部売り払いました。本はトラック一台分くらいありましたかね。その売却代金を元手にキューバに行ったんですね。日本には葉巻の本は一冊もないから、日本で初めての葉巻の本をオイラが書くぞ!と誓って。今なら誰でもキューバに観光旅行で行きますが、当時は葉巻なんて誰も、何も知らない時代でしたから、かなり不思議がられました。

ワタクシが本を買い漁って、本から学んだことは、みんなが知らないことにこそ、価値があるということ。自分がそれを知っていれば、黙っていても唯一の存在になります。本から何かを学び、頭にインプットして終わりではなく、それがスタート地点。行動に移してからレースは始まるのです。私が身をもって経験した体験談を申せば、掛けた費用と時間と労力を考えると、無茶なレースは割に合わないからやめておく方がいいようですが…。

では、また来週!

このエントリをはてなブックマークに登録 Yahoo!ブックマークに登録 Deliciousにブックマーク
RECENT ENTRIES
PROFILE

広見護(ひろみ・まもる)

90年にソムリエ資格を取得後、単身キューバへ。銀座のフレンチレストラン在職中の97年、日本で初めて葉巻の書を著す。その後、外資系商社にてシガービジネスに携わり、06年から独自にシガーの輸入販売を開始。07年にはオリジナルシガーのブランドを立ち上げ、08年直営シガーバーをオープン。葉巻を吸い、書き、つくる、マルチプレーヤー。葉巻歴20年。

HIROMI ENTERPRISE HP