フォトグラファー仁木岳彦のイタリア日記

ミラノ、ブレラ地区で個展開催中

仁木 岳彦
上智大学新聞学科卒。旅の途中、イタリアにただならぬ縁を感じ、2000年からミラノ在住。撮影対象は興味の赴くまま、テーマはむしろ神々しい光の空気感。

ブレラ美術アカデミーを中心にして、細い路地に
画廊や、お洒落で小さな路面店が立ち並ぶブレラ地区。
今、そこで僕の写真の個展をやってます!

まずは、日本語に訳したコンセプト。

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ソーシャルネットワークダイアリー/悟る、差を取る
「友達とシェアーしたい!」
そんな単純な想いで、ソーシャルネットワークに
アップしてきた写真達。明確なテーマも決めず、仕事中、
帰り道、バカンス中に、自分の目の前を横切るモノに
何らかのエネルギーを感じた瞬間にシャッターをクリックしてきた。
日本語で「悟る」という言葉は、「差を取る」から来ていると
聞いた事がある。モノとモノの間に差がない事に
気がつく事が則ち、悟るという事なのだと言う。
撮った写真を、テーマなどでカテゴリー分けしないで
アップしてみた。そんな要領で「差」を取ってみる事にも
楽しみを覚えた。そして、アップする度に、友達が
「いいね!」ボタンをクリックしてくれる。これがまた、
友達の視点を、僕の写真を通して見る事になり、
友達と僕の間にある差を取ってくれるような気がしているのだ。
僕が「いいな!」と思ってカメラをクリックした瞬間の事を、
友達も共感して「いいね!」をコンピューターでクリックして
くれているのだろうから。白黒フイルム、デジタル一眼レフ、
そしてiPhoneで撮った写真達をプリントしてみた。
メディアによる描写の違いがないわけではない。でも、
「いいね!」と思ってくれる想いには差がない様だ。
差を取っていく楽しさを感じる度に、僕は、世界が
「いいね!」の水平方向に向かっている事を確信する。

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ってな感じで、まずは私の脈絡のない108枚の写真群があり。。。
と言っても、ソーシャルネットワークで友人達とシェアしてきた、
ポエティックな写真という共通点はあるわけなんすが。。。

で、その写真群から、友達が「いいね!」と思った写真を、
彼らがエディットした作品として、組み写真で見せると言う手法なのです。
例えば、こちらは、スタイリストのToshieさんが「いいね!」と
思った組み写真の作品。

これは、母親業と仕事に明け暮れるMichelaが「いいね!」と
思った天使の組み写真の作品ってな具合。

オープニングパーティーには、驚く程の沢山の人が来てくれました。
写真がゆっくり見れなかったなんて声もあり、
「それって展覧会としてどうなんだ?」なんて疑問は残りましたが、
パーティーとしては随分楽しませてもらいました。

とはいえ、コンセプトが面白かったせいか、あちらこちらで
取り上げてもらってます。全部は紹介できないので、
一部を紹介すると。。。まずは、リパブリカ紙。

「日本人として生まれ、コスモポリタン(地球市民)として切磋琢磨し、
そしてミラネーゼとして受け入れられた、、、」なんて書き出し。
「おっ、リパブリカ紙にミラネーゼとして、認定か???」
まあ、それはともかく、、、今まで本当に沢山のミラネーゼ達に
助けられて、ここまで来ました。私みたいな東洋のガイジンを、
何かと面倒を見てくれる彼らの度量に、改めて感謝です!
ベルルスコーニ元首相傘下のメディアグループのMEDIASETも、
アートの欄で取り上げてくれました。

「『いいね!』をクリックする事で、君もフォトグラファーに
なれる!」というタイトルをつけて、僕の過去の展覧会や、
今行われているベネツイアの美術ビエンナー レと比較しつつ、
詳細丁寧に展覧会のコンセプトを紹介してくれました。
僕が、ほとんどイタリア語が出来ない頃から、
作品を見てくれている人が書いた事もあり、愛情溢れる記事でした。
また、ひとつ大事な事を共有できた感じがします。
そんな意味でも展覧会という形にすると言うのは
大事なのかもしれないですね。あと変わり種としては、友達が
見つけて教えてくれたポルトガル語の記事。

ミラノ在住ブラジル人女性が、書いてくれた様です。
ソーシャルネットワークやブログなどから、器用に私の写真を
集めてきて、独自のページ作り。ウェブならではのやり方ですね。
禅問答風のインタビューに楽しませてもらったのが、
こちら「Giappone in Italia」。

「ソー シャルネットワークの出現によって、時の概念は
どう変わったと思うか?」などという質問を、茶道に詳しい
日本通のイタリア人にされて、ハッスルしてしまいました。
こういう話大好きなんすよね。紙媒体でも仕事をする僕の意見は、
ソーシャルは「時をパッケージする必要がない」と言う点で、
徹底的に違うんじゃな いかなと。今、気になる事を、
その瞬間にタイムラインにあげるのが、ソーシャルメディアの
特性なので、そこに気の効いた起承転結や、情報の精度や、
トピッ クのまとまりを求めるのさえ、不可能になりつつありますからね。
ひたすら、それぞれの、この瞬間のカオス。人の思考回路にも
影響を与えてるんじゃないっす かね。時が今に凝縮していっていると思います。
6月の末にはメンズのミラコレもありますし、もし期間中に
ミラノへお越しの際には、是非お立ち寄りください!!!

2013年7月10日まで
Arte Giappone
Vicolo Ciovasso 1, Milano
電話番号 +39-02-865138 (日本語、イタリア語)
午後2時から午後7時まで
土日月祭日は休み

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